加茂繊維(株)(本社:岡山県津山市、角野充俊社長)は着る岩盤浴『BSファイン』の製造小売りメーカー。百貨店で開かれる催事や展示会など全国のイベントに熱心に足を運ぶ一方、7年前から新聞とラジオを使ったメディア戦略で徐々に売上を伸ばしてきた。2014年度の売上は約10億円を見込んでいる。同社の縫製工場を訪問し急成長の秘密を探った。
<計画生産を可能にした「人」>
製縫工場内を見わたすと、業務実行計画表が壁のあちらこちらに張り出されている。生産計画の下で、セクションごとに担当者が日産計画を立案しているのだ。スタッフ各人の改善目標が自筆で書き込まれており、技術練磨進度表には目標に対する熟練度を自分で評価、毎日、仕事が終わってから自己評価を書き込むようになっている。また別の壁には、環境整備のためのスローガンが張り出してある。同社では、折れたミシンの針1本についても、見つかるまで徹底的に探すという。磨耗した針の管理を行なうための針管理表には、仕入れの数と使用済みの針がすべて管理されている。その数は17種類で数千本に及ぶ。
余分な工具や文房具は一切なし。作業に必要な道具が誰にもわかる場所に必要な分だけ揃えてある。壁面に掲げられた「品質は最優先」、「この一枚が、この一目が消費者の信頼を高める」の標語がスタッフの一体感を高めている。
<感謝の気持ち伝えるサンクスカード>
同社では社員間のコミュニケーションを高めるために、「サンクスカード」という感謝を綴るカードが備えられている。社員同士、あるいは上司が部下に、部下が上司や同僚に対して感謝の言葉を伝えるための社内コミュニケーション活動を実施している。内容は何でもいい。
「いつも適切な指導をありがとう!」、「昨日は機械の操作を教えてくださってありがとうございます!」など、簡潔に感謝を込めたカードをスタッフの顔写真が貼ってある袋に差しておく。また、定期的に開催される早朝勉強会では、「致知」を読み社内木鶏会が行なわれている。
工場の一角にあるコールセンターでは、十数名のスタッフがクレームの内容・原因・対応状況をつぶさに追究している。
「インナーウェアとアウターウェアを比較したとき、同じ工数をかけているのにインナーウェアの価格が安いのは日本だけ」と嘆く工場長。同社は『BSファイン』の開発によって培われた技術と繊維素材でアパレルの復権を目指す。
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<COMPANY INFORMATION>
加茂繊維(株)
代 表:角野 充俊
所在地:岡山県津山市加茂町青柳40番地
創 業:1973年8月
資本金:1,000万円
事業内容:肌着・ニット製品・健康グッズの製造販売
TEL:0868-42-2428
FAX:0868-42-2444
E-mail:k.kamoseni@nifty.com
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