【特別取材】カンボジア経済視察 商業施設
アンコールワットに地雷とポル=ポト。そう、その国はカンボジア。近年は積極的な外国投資の呼び込みと安価で豊富な労働力を背景に安定した経済成長を遂げている。日本企業の進出が相次いでいる同国を視察し、経済を中心に知られざるカンボジアの現状と魅力を報告する。
<相次ぐ大型商業施設の開業>
プノンペン市街中心地にあるソリアショッピングセンターを訪れた。2003年にオープンしたプノンペン初のデパートである。1階にはファストフード店や食品スーパーが入居しており、店舗のつくりは日本とほとんど変わらないものだった。
近隣にあるセントラルマーケットよりも値段は高く、外国人や現地の富裕層向けの商品構成になっていた。スーパーの乳製品コーナーには日本メーカーの商品もそろっており、日本メーカーの牛乳をカートに10本ほどまとめ買いするお客の姿も見られた。日本ブランドへの信頼はカンボジアでも厚いようだ。
また上階には映画館もあり、デートで訪れる若者も多いという。
エレベーターで最上階まで上がり、エスカレーターで1階ずつ降りて回ったが、気づいたことがひとつ。エスカレーター乗り場に決まって一人の従業員が配置されて、乗り方を説明する案内板が設置されていた。実はエスカレーターに慣れていない市民も多く、注意を促すのがその従業員の仕事である。オープン当時、エスカレーターでの事故が頻発したそうだが、今ではそれもほとんどないという。
プノンペン中心部には今年6月開業予定のイオンカンボジア1号店に加え、2017年にはマレーシア系インターナショナルブランドの百貨店が開店する予定だ。
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