九州7県と福岡市は、政府から「九州アジア観光アイランド総合特区」の認定を受け、試験を簡素化した九州限定通訳案内士の育成を開始した。対象言語は中国語と韓国語だ。
福岡県で2月24日から始まった研修、初日は会場の吉塚合同庁舎に小川洋県知事も訪れ「観光客は増え、アジアから九州への観光客も過去最高に達している。こうしたなかで、向こう10年間を、観光業を基幹産業として設定した。観光客が増えるなかでガイド不足という問題が深刻化している。一人でも多くの人が最終試験を突破して欲しい」と激励した。
受講生は対象言語や救急救命、ホスピタリティ、九州観光の実情を学ぶほか、模擬バスツアーなど計約60時間の研修を行ない、その後、口述試験を受験。口述試験に合格すれば、福岡県知事の登録を受けることで、九州域内において、有償で外国語を用いた通訳案内を行なうことができる。
実地研修の舞台は、博多港国際ターミナルや太宰府天満宮、キャナルシティ博多、櫛田神社、阿蘇山など。中国語や韓国語を用い、本番さながらガイドの役割を分担して実務練習に励む。研修は福岡県以外でも順次開始され、一期目の「特区ガイド」が誕生することになる。
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