健康被害の恐れがある薬事法の指定薬物を含んだ違法ハーブを販売したなどの薬事法違反容疑などで、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部は6日までに、ハーブ店店長と従業員を逮捕した。従業員については事件とは無関係であることがわかり、10日後に不起訴釈放となっている。
昨年10月の改正薬事法施行によって、麻薬取締官(いわゆる麻薬Gメン)に、薬事法の指定薬物にかかる違反について逮捕など、刑事訴訟法に基づく司法警察員の権限が与えられてから、同法違反容疑での逮捕は全国初。麻薬取締官には、従来から麻薬および向精神薬取締法などの薬物5法に違反する罪について、司法警察員の権限を有していた。脱法ハーブが蔓延するなか、麻薬取締官にも薬事法違反の司法警察官の権限を付与して、取り締まりを強化していた。
容疑者は、千葉県柏市でハーブ店「ブルーラグーン柏店」の男性経営者、金賢植容疑者(40)=同県市川市=。同店で、昨年8月に指定薬物「α-PVT」を含んだ違法ハーブを販売し、昨年10月には、指定薬物3種類を含んだ違法ハーブを販売目的で陳列、貯蔵した疑い。同時に、麻薬所持の疑いで麻薬および向精神薬取締法違反でも逮捕された。逮捕状執行日は、3月3日。
麻薬取締部は、全国でも、違法ハーブの乱用が著しいため、積極的に逮捕権限を行使し、違法ハーブを取り締まり、被害根絶をめざす構えだ。今回の逮捕は、関東での出来事だが、福岡県をはじめ九州でも、警察だけでなく、麻薬G面も違法ハーブ取り締まりに乗り出している。
【山本 弘之】
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