企業・人再生シリーズ(45)
ラオスで、世界で鍛えられ、活躍する日本人(中)
<ラオスは明治維新だ!!~飯田国大氏>
今回の視察で感動させた男がいる。41歳になる飯田国大氏である。今回の経済投資セミナーで講師を務めた。彼は投資コンサルタントではない。彼自身、自らラオスで事業を起こしているのである。3年前、赤坂綜合事務所(本社・東京港区)のオーナー荻坂昌之氏の奨めがあった。「ラオスのために体を張って、経済発展に貢献しなさい」と。飯田氏は師匠の助言を真剣に受け留めたのである。「ヨッシャー!夫婦ともども、ラオスに骨を埋める覚悟をするぞ」と決意した。38歳のときである。
飯田氏に親近感を抱くのは、本人が中央区平尾で育ったこともある。大学卒業後、会社勤務を経て事業主になったりして、荻坂氏の秘書になる。師匠の仕事ぶりに感銘を受けて、ラオスで勝負する決意を持ったのである。親密感を抱く2つ目の要因は、ラオスの農業での国富興しプロジェクトを遂行しようとしていることだ。筆者も大賛成である。ラオスの国富は工場誘致によるものでなく、農業振興で達成するものであると考えているからだ。
『ラオスは今、明治維新のド真ん中にある。チャンスは無限』という認識のうえに立って、次のようなプログラムを実行しようとしている。
【理念】
ラオスの発展に寄与し、アジア諸国35億人の巨大市場でビジネスを行なうことを目的とする。
【具体的ビジネス展開】
(1)自然エネルギービジネス:水力発電、太陽光発電
(2)農業ビジネス投資・実務・支援:小豆400ha、イチゴ・牧場経営180ha・飼料製造販売等々
このなかで、今最も期待されているのは小豆栽培である。日本からも大量の注文が入っているとか。
飯田氏に言わせると、「ラオスは4カ月で米が取れる。8カ月は休田になる。この期間に小豆を植えると4カ月で生産できる」そうだ。今回の視察団の事務局長を担った福岡貿易会専務甲斐敏洋氏が、感慨深く語る。「2年前に飯田氏のラオスにおけるプロジェクト計画を聞いた。あれから比較すると、彼は非常に逞しくなり、実行させる説得力もついた。成長したものだ。日本の青年もこういう風に鍛えないといけない」。
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