九州の上場地銀14行の株価が低迷している。第二次安倍内閣(2012年12月26日)が発足した直後の大納会(同月28日)の株価に対して、翌年の期末(13年3月29日)の株価を見ると、下がっているのは福岡中央銀行(▲3円)、筑邦銀行(▲12円)、宮崎太陽銀行(▲2円)の三行だけで、残りの11行は大幅に上昇しているのがわかる。(下表参照)
12月末の日経平均株価(終値)も10,395円18銭に対し、安倍政権への期待感から昨年3月末には12,397円91銭(+2002円73銭)と1万2,000円台に回復。その後安倍総理の掲げるアベノミクスの追い風によって13年9月末の日経平均株価は14,455円80銭(13期3月末比+2,057円89銭)、13年12月30日には16,291円31銭(前年比+5,896円13銭)と大幅な上昇となった。
しかし今年1月6日より証券業界期待のNISA(ニーサ)がスタートしたものの、「行け行けどんどん」の証券業界の思惑とは裏腹に株価は1月以降低迷。3月13日(木)の日経平均株価(終値)は14,815円98 銭と、昨年末の株価を1,400円余り下回っている。
それでも13日の日経平均株価は、昨年3月末の日経平均を2,418円上昇しているのに対して、九州の上場地銀のうち昨年3月末の株価を上回っているのは、大分銀行、宮崎銀行、南日本銀行の3行で、残り11行はマイナスとなっているのが現状だ。
<表から見えるもの>
下表は株価順位表である。第1位は鹿児島銀行でただ一行だけが600円台であり、第2位が500円台の肥後銀行、続く第3位にふくおかFGの400円台となっているが、銀行の株価が他の上場銘柄に対して低いのが目立つ。
今期の業績は増収増益の銀行が多いと見られており、各行は6月の株主総会をシャンシャンシャンで終わらせるためにも、期末までの残り2週間は株価対策に奔走することになりそうだ。
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