テルモ(株)(本社:東京都渋谷区、新宅祐太郎社長)は、14日、フランスの医療機器開発企業Arterial Remodeling Technologies社(以下、ART社)と独占買収権取得に関する契約を締結。今後、ART社の開発技術を用いて、次世代、血管治療の主力となることが見込まれる生体吸収性ステント(狭くなったり塞がりかけている血管を内側から広げる筒状の埋め込み型治療機器)の開発・製造に取り組むと発表した。
ART社とは、ART社の独占買収権取得、薬剤溶出型生体吸収性ステントの共同開発、および段階的な投資に関する契約を締結。ART社は、薬剤溶出型生体吸収性ステントの開発で知られている。
薬剤溶出型生体吸収性ステントとは、体内で分解、吸収されるステント。従来の金属製ステントのように体内に残らないため、血栓症の低減、また抗血栓薬の服用期間の短縮などが期待されている。
現在、世界では年間約500万本以上のステントが使用されており、最近の学会では、2020年には約650万本へ増加、そのうち半数以上が生体吸収性ステントになるとの報告がされている。テルモは、テルモの主力である金属製薬剤溶出型ステントとあわせて、生体吸収性ステントも主力商品とし、ステント全体のピーク時の売上を約500億円と見込んでいる。
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