<その裏では麻生・古賀両先生の代理戦争>
福岡市長選挙まで8カ月を残すまでとなった。もちろん、高島市長は再選に向けて立候補する。前回、涙を呑んだ吉田宏氏や木下敏之氏も挑戦する動きを見せている。民主党にしても、意地でも候補者を準備するであろう。共産党も当然、立てる。複雑なのは自民党関係者である。福岡市議たちが「俺も、俺も」と虎視眈々とチャンスを窺っている。博多区の川口浩氏、城南区の阿部真之助氏、北嶋雄二郎氏等々が囁かれているようだ。加えること、前財務官僚も「御膳立てがあれば」と密やかに待機している。
ところが、ここにきて九州比例区で当選した新開祐司代議士(自民党)の動きが注目を集めるようになった。本人としては「やはり代議士たる者は小選挙区から這い上がってくるものだ」という強い信念を抱いているとか。しかし、新開氏が立候補できる小選挙区が無い。そうなると周囲は「市長選挙で堂々と勝つ道を選んだらどうだ」と奨めるようになる。本人も色気が無いわけでもなさそうだ。
ただ問題は新開代議士一個人の領域を超えてくるから複雑だ。麻生太郎代議士は高島市長を誕生させて福岡市の利権を初めて掌握した。高島市長の市政運営を評価しているとは思えないが、今回も応援する立場を選択するとみられる。北九州市長選でも、何らかの仕掛けをしてくる可能性が高い。北九州市にも強固な足がかりを築く魂胆である。
この麻生氏の勢いに気分を害しているのが、宿敵ライバル古賀誠先生である。元秘書であった新開代議士を「高島再選ストップ!!」のスローガンでぶっつけて麻生代議士の野望を粉砕する――それが実現すれば、古賀先生は気分爽快だろう。まさしく麻生・古賀両先生の代理戦争の勃発である。今回の福岡市長選挙はここまで深く読んで対処しないといけない。さあー、現実はどういう展開になるか、興味津々だ。
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