コートを着るか迷うほどまでに暖かくなってきた福岡。春の訪れを感じさせてくれる。今日も最高気温は17度まで上がった。外に出て、空を見上げてみる。これは春がすみか。風流な季節になったものよ。
あれ、でも何となく視界が悪い、いや、悪すぎる。風流どころじゃない、人によっては目が痛いと言っている。そう言えば空もかすんではいるが、気持ちの悪い黄色い空だ。
こういう雰囲気はかつてどこかで経験したことがある、と思い直してみると上海の空気にとても似ているのを思い出した。ニュースサイトを見るとPM2.5の濃度が濃くなっていると言う。福岡市のサイトでは環境基準である35μg/m3を超える43.1μg/m3(19日。一日平均)のPM2.5飛来が予測されると注意を喚起していた。大気のかすみの原因はどうやら、それが原因のようだ。
中国の急速な工業化は目を見張るものがある。その一方で、かつて日本が経験した大気汚染、水質汚染の問題も発生している。大気中に放出されたばい煙は気流に乗って東にある日本にまで到達する。黄砂も同じ要領で日本にやってくるが、黄砂とPM2.5では少し訳が違う。黄砂は自然のものであり、地球の仕業であるから、強く申し上げるのは酷と言えよう。しかし、PM2.5の海外への拡散は自国の経済活動のツケを他国に負担させていることとも言える。
ある人は言う。
「外出すると目が痛くなってしまう。これではたまらない。これは中国による日本侵略だ」。
環境基準を超えると呼吸器系疾患、アレルギー疾患のある方は注意が必要とされている。増悪因子のひとつになり得るというのだ。マスクをし、外出から戻ったら目を洗い、空気の入れ替えを控えるようにせよと注意喚起している。
よし、マスクをかけて出かけよう、とマスクを手に取る。不織布マスクだ。よく見てみる。製造国:中国。ははぁん。なるほど。なるほど。がんばれニッポン。
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