ウイスコ(株)が販売を手がけていたアメリカ・ウエストベンド社の高級調理器具セット「インコア」。愛用者の女性は、「倒産ですか、残念ですね。約25年前に購入し、今でも現役で使用しています。息の長い良いお鍋だと思います」と、この鍋の良さについて語ってくれた。
「詳細は覚えていないが、30年ほど前に『安いアルミの鍋で調理すると身体に悪影響が出る』といった話をよく聞いた」と話すなど、約25~30年前に社会背景として「健康ブーム」があったことがわかる。その時代背景のなかで、良い鍋を欲しがった女性が、ローンを組んででも購入していった。
しかし、バブルが終わり労働環境も変化。ウイスコは、昼間にホームパーティや料理教室を実施することで販売を伸ばしてきたが、昼間に働く女性が増えたことや近所付き合いが希薄になっていくなかで、開催も厳しくなっていった。販売手法が成り立たなくなったことも、今回の破綻の要因の1つだろう。
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