香港、スペインの一流シェフが福岡県産食材で作った料理を振る舞うレセプションが、21日、福岡市内のホテルで開かれ、招待客ら約80人が参加した。レセプションは、福岡市役所西側広場で開催されていた食文化発信イベント「食の都ふくおか」の一環で開催された。
食の都ふくおか2014実行委員会の前川道隆委員長が「福岡の『食の魅力』を国内外にどう発信していくか考えていきたい。福岡は食べ物がおいしいことで有名で、海に面していたり、物流が整備されていたりと、複合的な要因でイメージが形成されているものの、ブランド力では弱い部分があり、『情報を整備してPRできている』とはいい難い。食材についてのシェフの話や素晴らしい料理を通じ、世界に向けて発信していく契機にしたい」とイベントの目的を述べた。
西鉄グランドホテル総料理長の磯山俊二氏は「来られた皆様には、この時間を楽しく和やかに過ごしていただければ幸い」と挨拶した。福岡市の中園政直副市長は「美味しいものには言葉はいりません。料理を作っていただいたシェフの皆様に感謝の意を示したい」と、乾杯の挨拶をした。
格付けガイドブック「ミシュラン」で一つ星を獲得したシェフ2人が、「福岡県産釣り甘鯛のフィッシュ&チップス」や「福岡県産牛頬肉の赤ワインマカダミアナッツ風煮込み」といった創作料理、さらにはイチゴ「あまおう」のデザートなどフルコースでもてなした。香港のマンダリンオリエンタルホテル料理長、ウーヴェ・オポツェンスキー氏は「魚介類が新鮮で種類がとても豊富」と食材についての感想を述べた。スペインのサンセバスチャンで飲食店を営むダニエル・ロペス氏も「福岡は肉も野菜も質が高い。母国に持って帰りたいくらいだ」とジョークで会場を和ませた。
前日にはシェフらは福岡市内の鮮魚、青果の卸売市場や農園を視察、レセプションに使う食材として、さよりやエンドウ豆などを持ち帰っていた。福岡商工会議所の末吉紀雄会頭は「今年の夏には九州では初めてのミシュランガイドが発行される。『食』に対する期待も高まっており、この時期にイベントが開催されたのは良いタイミングだった。『福岡の食の新たな魅力』を今後も発信していきたい」と感想を述べ、会を締めくくった。
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