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ネット画像の著作権をめぐる争い(5終)
社会
2014年3月31日 07:00

<事例を知り自己防衛を>
 赤石さんには、「この事例をケーススタディとして、他の人にはネット画像の著作権をめぐるトラブルに巻き込まれないようにしてほしい」という願いがある。
 ネット上には、どこから持ってきたかわからないような画像や動画で溢れている。そのため、デジタルコンテンツの著作権問題はイタチごっこの状況だ。今回の一件は、ストックフォト企業からすれば当然の請求行為なのかもしれない。請求内容は手法に粗はあるものの、それなりの準備をしている。一方、請求される側はまったく無防備で、寝耳に水の状態だったため、初動で右往左往してしまった。

専門家に相談を まず、HP上に著作権の帰属が少しでも不明な画像があれば、できるだけ削除しておくのが最大のリスクヘッジになる。次に、今回のような「著作権侵害に関する企業からの請求事例というものが存在する」ことをあらかじめ知っておくべきだ。
 赤石さんは「突然の請求で相手を焦らせて、仕方なく払わせるのがストックフォト企業の戦術だろう」と感じた。ストックフォト企業側に、そうした意図があるかどうかはわからない。ただ、今回のケースは担当弁護士の目から見ても、「著作権侵害という証明がなされていない点がいくつか見受けられた」ようだ。自己判断のみに頼らず、相手の主張をしっかりと飲み込み、納得いかなければ専門家に聞くのが大事だ。

 たとえば、先方とやりとりをしている最中に「実は別の画像も不正使用なんです」といわれ、追加で請求される可能性もあるかもしれない。そうした状況になりうることも想定し、最初から相手方と電話でやりとりしてしまうのではなく、弁護士を間にはさむといった対応をしておいた方がいい場合もある。
 赤石さんは、担当弁護士だけでなく、他の法律に詳しい人たちにも意見を聞いたが、「まず裁判で負けるような内容ではない」というアドバイスを受けていた。とはいえ、地方に住む人間が裁判するには多額の費用と時間がかかってしまう。逆に言えば、相手企業と物理的に近い場所に住んでいるなら、裁判所も近くなるはずで、法的手続のハードルは低くなる。

 今回は請求金額が数万円というケースだったため、「相手方はこんな少額の裁判まではしないだろう」と思っても、ストックフォト企業は裁判するための布陣と資金を揃えていると考えておいた方がいい。そもそも請求するまでにも、周到に準備している。それが彼らの、ビジネス上の「自己防衛」方法だからだ。
 請求が不当だったかどうかは、究極的には裁判をしてみなければわからない。ただ、納得できないまま泣き寝入りしないためにも、まずは自分のHPを見直してみてはどうだろうか。それが請求される側の「自己防衛」となるのだから。

(了)
【特別取材班】

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