アメリカやドイツ、イギリスなど世界で活動し、数々の省を受賞してきた台湾人グラフィックデザイナー・陳彦廷氏のポスター展が、4月4日から8日まで福岡県太宰府市の「太宰府館」で開催され、6日に記念セレモニーが開かれた。
陳彦廷氏は台湾生まれでアメリカの大学院へ国費留学し、ニューヨークの学校を卒業。現在、台湾科技大学の講師や台湾大手・誠品書店の常駐作家を務めている。グラフィックデザイン、動画、ウェブサイトなどの分野で、国際デザイン大賞を獲得。また、陳氏の作品はイタリア・ミランの家具展、香港営商ウイーク、東京デザイナーズウイーク、ポーランド国際ポスター展など、多数の国際展覧会で展示されている。
「設計の本質」と題した展示会の主催は臨済宗福岡佛光山寺で、計画と準備に半年かかったと言う。記念セレモニーには約50人が訪れ、福岡佛光山寺の満浄法師は「陳彦廷さんのような新鋭デザイナー達が世界中で作品の足跡を残せるように私達もサポートしたい。優秀なデザイナーが来福し、皆さんにお伝えできるのは喜ばしいこと。陳さんには今後とも頑張って欲しい」と挨拶した。
陳氏は「関係者の皆さんに感謝したい。ニューヨークに留学中、西と東の異なるビジュアルと技法を混合させた経験等から、デザインには国境がないということが分かった。以前、太宰府を訪れた時、文化の深さと歴史の伝承を深く感じて、私の個展の場として太宰府の地を選んだ」と来場者に述べた。また、陳氏自身が折り紙を使って即興で文字を作る「切り絵」も披露し、数分で「春」という字を作ると、来場者からは拍手が沸いた。その他、女性アーティストによる二胡の演奏なども行なわれ会場を盛り上げた。
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