インターネットやスマートフォンの普及によって、電話機能は低価で便利になった。しかし、現在、ネット通話の先駆けとも言える「スカイプ(Skype)」に、課金利用者からのクレームが噴出。世界中を舞台にした詐欺事案にまで発展する可能性がでてきていることをご存じだろうか?
スカイプは、無料チャットや無料通話ができることで、全世界のユーザーを集めている。アカウントを取得するだけで、インターネット環境があれば音声通話、映像を使った通話などが楽しめる。スカイプの発達が「世界を縮めた」という指摘もある。そのスカイプの主な収益源は、無料の機能からさらに一歩進んだ、ユーザーが一定の金額を払うことで、普通の電話番号に対して電話をかけることができ、電話番号を持つこともできるという便利な機能にある。
しかし現在、「入るのは簡単だが、解約は困難」という批判の声が大きくなっている。スカイプ利用者のAさんは「数年前、スカイプの電話番号を取得し、1年7,500円という料金をクレジットカードで支払っている。毎年、期限が切れる前に『まもなく期限が切れます』という通知のメールがスカイプ側からあったが、今回はそれがなく、勝手に『自動更新』で翌年分の7,500円が引き落とされた。不審に思い、スカイプのホームページにログインし設定を確認しようとすると、『支払い』に関しての画面がどこを探しても出てこない・・・」と状況を説明した。
Aさんはスカイプホームページ内のヘルプ画面で「課金の自動更新の解除」に関する項目を見つけ、その説明通りに進み解除しようとした。しかし、説明で提示されるような画面や項目が存在しない。画面のあらゆる項目をクリックしたが、支払いの解除などに関する画面は全く表示されないのだ。不信感をさらに強め「一刻も早く解除を!」とヘルプセンターにメールをしようと投稿フォームに書き込もうとするも、書き込む途中で関係のない画面に飛ばされたりして、解除できないまま、2時間以上もホームページ画面と格闘しなければならなかったという。
別のユーザーでネット事情に詳しいBさんに話を聞くと「スカイプにはここ数年そういうトラブルや怪しい話がちらほら湧いている。ほとんどのユーザーが無料で使っているため大きな問題にはなっていなかったが、日本のみならず、世界的にスカイプの問題は頻発しているという。筆者も以前は料金を支払って使っていたが、支払いを解除できなかったため、クレジットカード会社に連絡をして強制的に支払いを止めた。友人は解約に関して消費生活センターに相談した」という。
顔の見えないネットビジネスでは詐欺などの落とし穴がある。今回のスカイプの案件は、「支払い解除」の画面が分かりやすいところに置かれていないこと、ところどころに英語が使われていたり、時折おかしな日本語もあったりで、理解することが難しいことなど、諸々の問題点がある。数時間ユーザーをホームページ内で『迷わせる』ことによって疲れされ、"泣き寝入り"を狙っているのか?とさえも疑いたくなってくる。
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