(株)博多座(本社:福岡市博多区、芦塚日出美社長)は5月4日から28日まで、「コロッケ薫風喜劇公演」を開催する。これに先駆けて1日、櫛田神社本殿で成功祈願が行なわれた。櫛田神社は喜劇のクライマックスシーンとして登場する場所でもある。
<何よりも先に祈ったのは、お客さまを始めとする皆さまのこと>
参加したのは、同公演出演者全員と博多座役員、あわせて約50名。成功祈願の神事は午後4時から20分間にわたり行なわれた。座順は最前列に芦塚博多座社長とコロッケさん、2列目に小野真弓さん、山村紅葉さん、若林豪さん、神田沙也加さん、佐藤B作さん、森田順平さん、3列目以降にその他の出演者、博多座役員。
場は静粛な空気に満たされ、時折一般参拝客が鳴らす鈴の音が遠くから聞こえた。参列者は祝詞や太鼓の音などに導かれながら黙礼し、本殿を見つめ祈りを捧げた。
神事後、境内の飾り山笠前にコロッケさん、小野真弓さん、山村紅葉さん、若林豪さん、神田沙也加さん、佐藤B作さん、森田順平さんが集合、それぞれが博多と自分自身との縁などを織り交ぜながら、同公演の成功に掛ける思いを語った。
同公演の第1部「人情喜劇 十年目の約束」(川村花菱作「上州土産百両首」より)は、男同士の友情を描いた人情喜劇。幼馴染の男同士が互いのために命を懸ける名作喜劇のクライマックスは、博多公演に合わせて特別に櫛田神社という設定になっている。その大切な舞台で、各々はやはり何よりも大切なお客さまをはじめとする「皆で作り上げる舞台」の成功を祈った。コロッケさんが「舞台は皆様のご協力があって成り立つもの。皆様に助けていただいて、支えていただいて、最高の舞台をお届けできるよう、真摯にお祈りさせていただきました」と答えると、それが「私たちの総意です」と、皆が頷いた。
<笑いのパワーでの結束に、演出家も安心>
また、「舞台稽古は良い意味で笑いが耐えないハプニングの連続」というコメントも飛び出した。稽古中もコロッケさんの、人を笑わせるパワーは尽きることがない。これには実力派揃いの役者たちも、つい釣られて笑ってしまう。熟練俳優、若林豪さんも「(稽古では)真面目なシーンをいかに笑わずに演じるかで苦労する」と楽しげに語っていたのが印象的だった。しかもその笑いのパワーのおかげで、最良の喜劇を提供するための結束力は日々高まっている。「皆の心は一丸となっています」とコロッケさん。そのチームワークの良さを演出家の赤塚幸信氏も信頼してくれており、笑いが耐えない稽古場の雰囲気を暖かく見守ってくれているという。
観客としては役者をも魅了する笑いのパワーが気になるところだが、どうやら第2部で行なわれる「コロッケ爆笑ものまねオンステージ2014」で十分に堪能することができそうだ。
奇しくも公演初日4日は、福岡市全体がにぎわう博多どんたく港祭りの最終日と重なる。博多座前の明治通りはどんたく広場となり、盛大なパレードが行なわれる。「コロッケ薫風喜劇公演」が博多松囃子とともに笑いを薫風に乗せて、博多の街に響き渡らせてくれそうだ。
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