<唯一無二のビジネスモデルを確立>
エコアス(株)ではさらなる進化を目指し、新たな設備を建築中だ。同社が導入するのは「膜分離活性汚泥方式」を用いた除害施設。汚泥の脱水工程で発生した絞り水は、各処理工程を経て福岡市の下水排除基準を大きく下回る数値まで浄化され、公共下水道へ排水される。その処理水を、今回導入する新設備を用いることで、さらに高度に浄化し、水質を安定化することが可能となる。具体的には、噴水やトイレ洗浄水などで用いられる水と数値的にほぼ同等かそれ以上の水質となり、生物が生息することができるレベルまでになる。新設備を通した処理水を排水することは、これまで以上の環境負荷低減につながる。
今回の設備導入に踏み切ったのは、徹底的なコンプライアンスの追求と、汚泥処理の最先端を行く企業として他の模範となるという社会的責任を果たすためだ。新設備は14年4月末竣工予定で、設備内には処理水を利用して金魚を飼育する計画という。竣工後は、各自治体や企業向けの特別見学会を開催する予定だ。
同社が一般的な産廃業者と一線を画す特筆すべき点がほかにもある。それは、あらゆる現場の状況を客観的に評価し、科学的データを基に数値で検証することが可能な技術だ。水質、固質、空気質、臭気等の環境測定・分析を行なう部門を有し、専用のラボラトリ(実験室)を備えている。
13年8月にはそのラボラトリを増床し、最新鋭の測定分析機を導入、技術員も増員した。飲料水や工場排水、河川・湖沼などの水質検査、産業廃棄物や汚泥・廃油などの固質検査、細菌検査、シックハウスやアスベストなどの大気測定といった主要検査項目の処理能力が飛躍的に向上し、これまで以上に広範囲で高精度の環境測定・分析が可能となった。
<活動エリアを九州全域へ拡大>
設立以来、とくに専門とする汚泥処理に関しては、「汚泥処理のスペシャリスト」として、福岡では他の追随を許さない不動の地位を築いてきた。飲食店、食品工場の厨房グリストラップ清掃および有機性汚泥の処理では、年間3,000件を超える定期顧客を有し、「グリストラップ清掃ならエコアス」という評価が着実に浸透しつつある。
飲食店関係の顧客から「店舗全体の衛生管理レベルをもっと向上させることはできないか。」とのニーズに応え、11年6月に立ち上げたのが「環境ソリューションサービス」だ。サービス内容は、店内の油汚れやヤニ汚れなどをクリーニングする特殊清掃、消臭処理、防サビ・防カビ・抗菌処理、害虫・シロアリ駆除から、店内の床面滑り止め、シンクを磨き上げる鏡面仕上げ、ダクト・フード清掃等々とその内容は多彩だ。
飲食店のみならず、室内の衛生管理の一切を任せることができるオーダーメイド型のサービスパックを提供する。エコアスにはこのほか、グループ会社に各種水処理施設の維持管理を専門とする会社もあり、人々が使用した汚れた水を再利用可能なきれいな水にする技術で官民多くの実績を積んでいる。
エコアスグループは、一連の環境保全に関わるPDCA(Plan Do Check Action)を総合的に担うことができる類稀な企業グループである。また、その活動範囲も最近では、福岡のみならず離島を含む九州全域から広島までに拡大している。そのため、昨年から各県計40社の協力会社からなる「安全協力会」を組織化し、ますます『オール・エコアス』であらゆる環境問題の解決に取り組む体制を整えている。
同社のビジネスを語るとき、キーワードとなるのが情報収集力とスピードだ。今年設立10周年を迎えるエコアスは、「機を見て敏に動く」組織として、社員1人ひとりが1つのベクトルに向かってその英知を結集させている。
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設立10周年を迎えホームページをリニューアルし、活動を情報発信しています。是非、一度アクセスしていただき、お気軽にお問い合わせください。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:大澤 清和
所在地:福岡市博多区西月隈4-8-32(本社)
福岡市博多区西月隈4-932-1,932-2(汚泥リサイクルプラント)
設 立:2004年4月
資本金:1,000万円
TEL:092-504-8390
URL:http://www.ecoas.co.jp/
<PROFILE>
大澤 清和(おおさわ・きよかず)
1953年4月生まれ。佐賀県唐津市出身、法政大学法学部卒。公益社団法人福岡県産業廃棄物協会福岡県支部理事を務める。趣味はゴルフ。
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