日本の教育制度の転換は、企業経営における人事教育の問題につながっている。受けた教育が異なることで世代によって職業観が異なり、これまでの人事教育方法が通用しないという事態に陥る。その結果、早期退職や人事トラブルへ発展することもある。とくに多くを雇用できない中小企業にとっては、貴重な若手社員の人材育成は重い課題になっているのではないだろうか。
「中小企業の情報サポーター」として創業20周年を迎える株式会社データ・マックスは、6月6日(金)午後6時30分から、『イマドキの若手社員』に適した人事教育を行なうためのセミナーを開催する。講師は、福岡県や久留米市などの自治体とタイアップし、公立学校で職業観育成セミナーを行なっているキャリアコンサルタント・小路智広(こみち ともひろ)氏。小路氏は、総合教育社アシスト(株)の代表として、高校中退者や不登校児への高校卒業支援、大学生・新卒者・若者への就活支援、そして就職支援講師の育成などに取り組んでいる。
学習塾講師として15年間、現在の若者世代を子どもの頃から見続けてきた経験を持つ小路氏は、『イマドキの若手社員』の思考パターンを掌握している。同社の指導方法は、福岡市都心部の有名商業施設でも採用されており、定着率の上昇といった実績を生み出している。
小路氏は、就職(仕事)につながっていない学校教育の弊害を指摘する。「まず、公立の小中高は文部科学省、大学の就活は経済産業省、卒業後の就活は厚生労働省とタテ割りになっています。小・中学校では総合的学習の時間で職業観に関する体験学習などがありますが、高校になると大学進学のための勉強、大学では教育とは別に就活ノウハウを教えるなど、一貫性がありません」と小路氏。とくに多くの高校生が、「何のために勉強するのか?」という自問に苦しんでいるという。「大手進学塾は『受験合格』の製造、大手人材会社は『マニュアル人間』製造の工場です。その結果、入学・就職しても人生の夢や目標を持てず、中退・離職することになります」と指摘する。
各種支援事業で小路氏は、「自立して考え、稼げる人材」すなわち『メシが食える社員』の育成を目指す。「支配からの卒業がテーマだった世代の後に生まれた、いわゆる『ゆとり世代』は、〝支配への卒業〟です。ほめられすぎて育ったため、たとえ新卒でも『自分はやれば何でもできる』と考えている場合が少なくありません。起業する子も多いですが、自信がある分、『できない』という現実の壁にぶつかった時の反動も大きいのです」と小路氏。
とくに今年からは、ゆとり教育から転換した新教育を受けて育った世代が、高卒・短大卒で採用され始めたことで、職場の人事教育が一層複雑になっているという。今回の講座では、小路氏に世代別の特性に合わせた人事教育のポイントや社会人としての資質を高めるための解決方法の提案などが行なわれる予定。社内教育でお悩みの企業経営者や人事担当者の方に、ぜひ、聞いていただきたい内容である。
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■小路智広氏・人事教育セミナー
<日 時>
6月6日(金)午後6時30分~ ※1時間半程度
<場 所>
データ・マックス セミナー室
(福岡市博多区中洲中島町2番3号 福岡フジランドビル8階)
<対象者>
・企業経営者
・人事教育担当者
・採用担当者
<参加費>
1人2,000円
(経営情報誌「I・B」をご購読の方は無料)
<お問い合せ>
株式会社データ・マックス
メディア事業部 山下 康太
TEL:092-262-3388
E-mail:yamashita-k@data-max.co.jp
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