西日本シティ銀行の新体制の陣容が見えてきた。同行は、川本惣一取締役専務執行役員(56)が代表権のある副頭取に昇格する人事を固めた。川本氏は2012年6月から北九州総本部長。6月下旬の株主総会後の取締役会で正式に副頭取に就任する予定。
西日本シティ銀行は、4月25日、谷川浩道副頭取(60)が頭取に昇格する人事を発表。8年間トップの座に君臨していた久保田勇夫頭取(71)は、04年から会長職にあった本田正寛氏の後に就く見通し。谷川氏は財務省(旧大蔵省)出身で、11年5月に同行顧問として入行。翌月に取締役専務執行役員に就任しており、久保田氏の後継者として本命視されていた。
新頭取に就任予定の谷川氏は、新藤恒男氏、久保田氏と三代続けての天下り人事となるため、行内融和への第一歩に、退任する本田会長が旧福岡シティ銀行出身であることから、行内のバランス人事を考えて、同じ出身の川本氏の副頭取就任を固めたと見られている。
行内の態勢を固めた西日本シティ銀行は、同じく頭取が交代したライバル・福岡銀行と九州の覇権をめぐる戦いに挑むことになる。同行は、9日午後4時30分に13年度(14/3月期)の決算発表を予定しており、その席上で新体制の陣容が明らかになるものと見られる。
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