<マンションに暮らす人々に付加価値サービスを>
そして2014年、同社の自社開発マンションは1月4日に全戸先着順で受付を開始した「エイリックスタイル柳川駅前ザ・テラス」(47戸)の次で記念すべき30棟目を迎える。同社によると、30棟目となる「エイリックスタイル博多南」(仮称)は、那珂川町松原に建設を予定し、引渡しは2015年夏頃を予定。107戸、地上14階という内容は、今夏から入居が始まる「エイリックタウン 箱崎公園ファミリア」(152戸)に続く大型物件だ。
弊社の取材に対し、中垣代表は「スーパーマーケットとの一体型のマンションとなります。マンションに住まれるお客さまには店舗のお買い物カードを配布するといった特典を付与したいと考えています」とコメント。「エイリックタウン」では、コンビニエンスストアを併設し保育施設の設置を進めるなど、自社ブランドの新たな方向性を見せている同社。すでに日常の買い物が困難になる高齢者や子育て世帯に対して、「付加価値サービスをつけたマンションの開発」という方針を具現化させている。
たとえば10年後でも同価格で売れるマンションづくりへ――。同社マンションの付加価値を最新の「エイリックスタイル柳川駅前ザ・テラス」を例に紹介しよう。
同物件の目玉は、奥行が最大で2.7m×3.6m、約6.0帖のオープエア・テラスバルコニー。「光と風と家族の時間」をキャッチコピーに、ナイトラウンジやガーデニング、子どもたちの遊び場など、多目的に利用できるバルコニーが設置される。さらに、部屋とバルコニーの間にある広々とした開口部には、中央から左右に窓を大きく開放できるセンターオープンサッシ、採光性に優れたガラス手摺を採用。テラスバルコニーからリビング・ダイニングまで外部空間の連続性を高め、より一層の開放感を実現。また、躯体柱を室外に出したアウトフレーム設計で、柱型が室内に出ないため、部屋を隅々まで利用することができる。
このほか、生活で使用するすべての水を浄活水化するオール浄活水方式セントラル型浄活水器「サイエンスウォーター」を標準装備。キッチンはもちろん、浴室や洗面室など、家中のすべての蛇口で、よりクリーンでヘルシーな浄活水を使用できる。
他物件でも、セントラル型浄活水器は標準装備されており、加えて管理人常駐といった住人の安全・安心に対するきめ細やかな配慮は、同社マンションが住人の口コミでも売れるといった根強い支持につながっていると言えるだろう。
<ストックビジネスで安定経営を持続>
同社の業績は、13年3月期で売上高26億円、経常利益1億9,000万円、14年3月期(見込)で売上高52億円、経常利益3億1,000万円、15年3月期(見込)で売上高85億円、経常利益6億9,000万円と右肩上がり。しかし、「ここで一気に飛躍!」といった高望みは決してしない。
「社員数を大幅に増大させたり、株式の上場を行なう予定はありません。企業の規模を拡大することにより、土地の仕入を強いるなどの無理なマネジメントは行なわず、私たちにあった規模で堅実に経営していくことを目指しています」と中垣代表。16年3月期には売上高74億円、経常利益6億円を見込んでいる。
その一方で同社は、初めてとなる新築賃貸物件というストックビジネスに着手する。それが、昨年末に同社本社近くの福岡市中央区舞鶴2丁目の土地で着工した新築賃貸マンション「CLUB赤坂レジデンス」だ。構造は鉄筋コンクリート造の地上15階建、総戸数42戸。建築主は、アライアンスの関連会社でマンション管理、賃貸物件の仲介・管理などを行なっているアライアンスサービス(株)。全戸1LDKで家賃は7万円前後であり、都心部に近い立地でワンランク上の暮らしを提供する。
これまでも11年8月の自社ビルの取得や、12年6月からコンビニ賃貸事業に着手するなど、安定経営の足場固めを着実に行なってきた同社。これからもあらゆる人々の期待に応える『協調』を基軸としたマンションづくりに期待がもてそうだ。
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<COMPANY INFORMATION>
代 表:中垣 昌康
所在地:福岡市中央区舞鶴2-8-15
設 立:2001年2月
資本金:3,000万円(グループ資本金:5,300万円)
TEL:092-406-5544
URL:http://alliance-e.co.jp/
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