<小倉中心部のまちあるき-7->
前回より引き続き、北九州タウンツーリズムによる小倉のまち歩きの報告です。
「北九州まなびとESDステーション」(中屋興産ビル地下フロアー)での交流会です。全国からの参加者を、NPO法人北九州タウンツーリズムやESDの関係者(学生含む)がもてなしてくれました。
地元の銘酒・焼酎が用意され、食べ物は小倉発祥「焼うどん」や旦過市場名物の「小倉カナッペ」ほかが用意されています。大きな皿に錦糸卵がきれいに乗せられた寿司も用意されていたのですが、これを男子学生がぐちゃぐちゃに混ぜてしまったのは、ご愛嬌。
そんななかで、全国各地の方との地域づくり、観光のあり方について熱い議論が飛び交っていました。有意義なフォーラムと交流会の1日でした。
そうやって交流を深めた翌日(2013年10月6日、日曜日)はエクスカーションが3つ用意されています。
「門司港まちあるき」「小倉まちあるき」「八幡まちあるき」の3つです。
私は、八幡出身なので「八幡まちあるき」に参加。八万湯プロジェクトというアーティスト組織の主催で、八幡駅前一帯の建築物をめぐるアートツアーです。「第2次世界大戦後の復興モデル都市として整備された形の残る八幡駅前を中心に、村野藤吾建築の建物や、鉄の彫刻などをめぐるツアー」(フォーラム報告書より)とのこと。
建築家・村野藤吾(1891年-1984年)をご存知の方は多いと思いますが、唐津市生まれ北九州市育ち、当時の八幡製鐵所に入社後、早稲田大学建築学科を卒業し、全国に著名な建築物を残しています。
そんな縁もあって八幡駅前には八幡市民会館、八幡図書館、ひびき信用金庫など、村野作品が多くあるのです。なかでもユニークなのが、銭湯の「八万湯」です。現在は営業されていませんが、かつてこの銭湯は、旧八幡製鐵などの工場労働者とその家族のための癒しの場であり、地域のコミュニティの拠点となっていたそうです。
ここでは詳しくは紹介しきれませんが、内部のデザインに細かい工夫がされてあって、八幡生まれの私がまったく知らない建築物でした。
(株)地域マーケティング研究所
代表取締役:吉田 潔
和歌山大学産学連携・研究支援センター客員教授、観光学部特別研究員、西日本工業大学客員教授
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