九州・山口・広島の地銀22行のうち、9行が5月9日(金)に14年3月期の決算を発表した。ふくおかFG(福岡銀行・親和銀行・熊本銀行)、広島銀行、肥後銀行の大手地銀を含む、残り13行も今週中に発表する予定になっている。
1.地銀9行の14/3月期決算
(1)預金残高について
・9行とも預金残高はプラスとなっており、伸び率のトップは北九州銀行で14.1%、それに次ぐのが西京銀行の8.5%となっている。
・第1位福岡銀行、第2位西日本シティ銀行、第3位広島銀行、第4位山口銀行、第5位肥後銀行、第6位鹿児島銀行と順位の変動はないものと見られる。
・西京銀行が1兆円銀行の仲間入りをしたのが目を引く。
(2)貸出金について
・9行とも貸出金残高はプラスとなっており、伸び率のトップは西京銀行で9.6%、それに次ぐのが鹿児島銀行の6.8%となっている。
・貸出金および預金においても、山口県を地盤とする西京銀行の躍進ぶりが目立つ。
(3)当期純利益について
・9行のうち、当期純利益マイナスは北九州銀行のみで、残り8行はプラスとなっている。特に長崎銀行が前期比約5倍、筑邦銀行が2倍強と大幅な増収となっている。
・ 他行の伸びに比べて山口FG傘下の3行(山口銀行・もみじ銀行・北九州銀行)の収益力が低いのが気になる。
(4)来期の収益予想について
・9行中増収予想は3行で、残り6行は減収を見込んでおり、今期がアベノミクス効果もあり、増収増益であったが、来期の収益については厳しい見方が大勢を占めている。
2.頭取交代について
・十八銀行が頭取交代を発表。2007年6月から7年間、頭取を務めていた宮脇雅俊氏が会長となり、森卓二郎専務が頭取に昇格する。福岡FG社長(兼福岡銀行頭取)、西日本シティ銀行頭取と3行のトップが交代することになる。
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