<圧倒的な知名度を誇る「エンクレスト」マンション>
福岡では、「ワンルームマンション=エンクレスト」と言っても過言ではないほどの供給数と知名度を有する(株)えん。
都心部を中心に76棟、5,900戸を超えるワンルームマンションを供給し続けてきた結果、同社はまちづくりの一端を担い、「エンクレスト」は福岡のシンボル的存在となっている。2000年以来の14年間、「エンクレスト」を供給し続けてこられたのは、オーナーからの評価はもちろん、入居者からの支持を得ることができたからだろう。
投資家にとって、分譲型の投資マンションは物件購入費用などのイニシャルコストが低く抑えられる反面、空室リスクが高いのが難点だ。同社は、綿密なマーケティングに基づいた用地の仕入れに長けているのはもちろん、底堅い需要のある都心のワンルームに戦略を絞って供給することで空室率を抑え、かつ管理コストを下げることに成功している。
福岡市は、政令指定都市でも全国屈指の学生数を誇るなど、若年人口の割合が多いまちだ。コンパクトシティとしても知られる同市において、都心部のワンルームマンション需要は一定の高さを保っている。その都心部に絞って供給していることが、同社の強さの理由の1つだ。しかし、同社の強みである「販売力」「賃貸・建物管理」「入居率」が同業に差をつける要因はこれだけではない。
<圧倒的な企画力と販売力>
「企業は成長していかなければならない」と原田透社長は語る。これは、従業員のモチベーションの高さが同社の原動力であり、今の「えん」をつくり上げたことにある。従業員のモチベーションを高く保つには、「会社の成長や変化が必須」だという。新卒採用を毎年行なうことで、社内に新しい風を入れ新陳代謝を促進。常に変化する企業風土を構築している。
右肩上がりする企業の条件の1つに、「社内の意思統一が図れている」ことが挙げられる。同社は、原田社長の「伝説をつくろう」という呼びかけに応じ、エンクレストは供給戸数を伸ばし続け、福岡県下の実需を合わせた分譲マンション供給戸数では、6年連続1位をキープしている。投資用マンション供給戸数では、10年連続1位を更新中だ。
また、経営方針だけでなく、決算数字についても従業員へ開示し、原田社長の強いリーダーシップのもと、従業員のモチベーションアップを図っている。これが、物件の魅力もさることながら、同社の高い販売力を担保している要素だろう。
管理についても同様だ。福岡市都心部に絞って物件を供給することで、管理コストの圧縮だけでなく、精度の高い合理的な管理を可能にしたことで高い入居率を保っている。管理事業は、すでに同社の基幹事業の1つとなりつつあり、経営基盤を支えている。
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<COMPANY INFORMATION>
代 表:原田 透
所在地:福岡市中央区大名2-8-22天神偕成ビル6F
設 立:1989年11月
資本金:1億円
TEL:092-751-8522
URL:http://www.en-jp.net/
<PROFILE>
原田 透(はらだ・とおる)
1959年7月9日、福岡県生まれ。投資用マンション販売会社(株)ダイナ(福岡市)を経て、97年3月に(株)えんの代表取締役に就任した。2000年以降は、「エンクレスト」の販売を開始。その経営手腕は高く評価されている。
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