10.新体制への移行
今回新たにスタートする委員会設置会社における社外取締役(下表1)も、現在の社外取締役・監査役(下表2)と経験や出身母体から見るとあまり代わり映えがしないのが分かる。
◆この表から見えるもの
・現在非常勤取締役3名の平均年齢は77歳、非常勤監査役3名は76歳となっている。名だたる名士が就任しているがいずれも高齢であるのが分かる。年収1,000万円近くの報酬もあり、余生を大過なく過ごせる最高のポストと言えるのかもしれない。
ただ庶民感情からいえば、「多額の報酬を得ているからこそ、その地位に安住して不祥事に対して何らの指摘もしなかったのでは」との妬みも生まれるのは当然かもしれない。
・不祥事によってOBを含め54人が大量処分されたが、関正弘氏など非常勤監査役3名は処分の対象にはならなかったが、委員会設置会社への移行にともない全員が退任することになる。
・しかし大橋光夫氏、安楽兼光氏、野見山昭彦氏の3名の社外取締役は、不祥事発生時に社外取締役であったにもかかわらず引責することなく、引き続き委員会設置会社移行後も全員社外取締役として留任することになっているが、果たして今後その責務は全うできるのかどうかが問われることになる。
※記事へのご意見はこちら