電力の総合コンサルを手掛ける(株)エイチ・エル・ソリューション(本社:福岡県大野城市、古賀裕一代表)。2000年の電力自由化により、高圧電力の事業者は電力会社を選ぶ時代となった。同社は導入コストの発生しない新電力サービスと省エネ機器を組み合わせることで、より効率的な省エネを企業に提案している。2012年5月設立と、誕生から間もない企業であるが、着実に導入実績を伸ばしている。設立から現在、そして今後の展望を聞いた。
<代理店募集を機に独立>
2010年、電力小売の大手、イーレックス(株)の存在を知り、古賀代表はPPS事業に関心を持った。直接、イーレックスに問い合わせ、「福岡で電力の販売をさせてほしい」と頼み込んだ。しかし、当時はまだ電力の代理店としてのノウハウもなく、断られることに。その後も興味は尽きず、電力会社で経験を積みながら、そのチャンスを待った。その後1年以上かけてようやくイーレックスとの業務提携までこぎつけた。「苦しかった」――そう設立当時を振り返る古賀代表。顧客にとっては、電気代を削減できる「いい話」だが、その分、警戒心も強い。実績もないなかで、新規開拓するのは容易ではなかった。しかし、信用してもらえる顧客を1社ずつ増やしていった。設立から1年、ようやく手ごたえを感じ始める。顧客の不安要素が何なのかを見つめ直し、営業に反映させた。2期目にあたる今期は初年度と比べ、契約数は4倍に伸び、設立わずか2年で250社との成約を成し遂げた。
<ベストミックスで、好評>
電力の切り替えを主体に事業を展開しているが、お客様からの「もっと削減したい」「うちにあった節電方法は何なのか」といった相談に対し、顧客にあったベストミックスを提案している。「顧客のお金を1円も無駄にはしたくない」(古賀代表)――顧客から相談があっても、節電効率の悪いものは勧めない。これが信頼を生み、紹介につながっている。
「切り替えて、電気代が削減できた」「煩雑な手続きもなく、負担がない」導入企業からはうれしい声が届く。これまでに契約した企業からはクレームが1件もない。これが自信に繋がっている。
<完全自由化を前に>
2016年、業界にとっても、同社にとっても大きな岐路が待っている。今年3月、一般家庭においても、電力会社を選べるようになる「電力の全面自由化」が閣議決定されたからだ。来るべきその時までに、九州各県に拠点を設け、地域ごとに営業できる環境を作っていくのが当面の目標だ。その第一歩として、今年2月には佐賀に営業所を新設した。今後は北九州、熊本、大分、宮崎と九州を南下していく予定だ。
<COMPANY INFORMATION>
(株)エイチ・エル・ソリューション
所在地:福岡県大野城市仲畑4-2-17
設 立:2012年5月
TEL:0120-935-937
URL:http://www.hl-solution.net/
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