九州の地銀18行のうち、今年はその3分の1に当たる6名の頭取が交代することになる。ふくおかFGのグループは3行のほかに、系列の福岡中央銀行が加わり、現在4行体制をいかに拡大していくか、九州地銀の金融再編に柴戸新頭取のその手腕が問われることになる。
また、西日本シティ銀行も子会社の長崎銀行と親密銀行の豊和銀行を加えた3行体制から、佐賀共栄銀行などの第二地銀を糾合し、ふくおかFGに対抗する勢力を拡大できるかどうか、谷川新頭取の一挙手一投足が注目を集めることになりそうだ。
金融庁の畑中龍太郎長官は、今年の1月15日に全国地方銀行協会、翌16日には第二地方銀行協会の会合に出席。居並ぶトップらに向かって「経営統合を経営課題として考えていただきたい」と表明。金融当局として、業界再編の検討を求める異例の要請を行なっている。
九州各県には肥後銀行、鹿児島銀行、大分銀行、宮崎銀行、十八銀行、佐賀銀行などがある、それら地域のトップバンクも人口の減少と地域経済の縮小により、いつまでも安閑とした経営を続けることはできない状況にある。今後、どのような提携を模索していくのか、軍師「黒田官兵衛」と同様に、それぞれのトップの決断がその銀行の命運を分けることになる。九州地銀の金融再編は、もう待ったなしの時期に来ているのかもしれない。
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