1.収益状況について
◆上記表から見えるもの
(1)トップの福岡銀行(単体)が403億円、第2位は西日本シティ銀行の240億円、第3位は広島銀行の228億円、第4位は山口銀行の189億円。第5位はもみじ銀行が129億円(前年比3.1%)と微増ながら、肥後銀行は前年比▲13.7%の118億円と大幅な減収となったため、第6位に後退。もみじ銀行に逆転を許しているのが目立つ。
(2)第7位には鹿児島銀行が前年比24.6%増の96億円と大幅な増加となっている。第8位は大分銀行の82億円、第9位は宮崎銀行が前年比31.6%増の68億円、第10位は前年12位の十八銀行が60億円(前年比67.8%増)と大幅な増益を果たし、ベストテンに返り咲いている。
(3) 第11位は熊本銀行が50億円(前年比▲24.2%)と大幅な減収となったが、第12位の佐賀銀行は49億円(前年比124%増)と大幅な増益となった。第13位は親和銀行が46億円(▲7.4%)と減収となっている。第14位には西京銀行が33億円(前年比14億円、77.8%増)と大躍進しており、第15位の南日本銀行も26億円(前年比46.9%)と増収を果たしている。
第11位~15位では大幅な増収が3行に対し、2行(熊本・親和)が減収となっており、いずれもふくおかFGグループ。
(4)第16位以下で目立つのは第18位の北九州銀行と、第20位の福岡中央が前年比マイナスとなっている点だ。北九州銀行の減収は新店舗展開に伴う人件費などの経費増が今後も収益の足を引っ張ることになりそうだ。一方前年最下位だった長崎銀行が前年比460.8%増の4億円と大幅な増収を果たしている。
◆まとめ
・福岡・山口・広島の地銀22行の内訳は、第一地銀が13行、第2地銀が9行となっているが、トップの福岡銀行から第10位の十八銀行のうち、トップテン入りしている第二地銀はもみじ銀行だけで、残り9行はすべて第一地銀が占めており、第二地銀グループにとって収益環境は厳しい状況にあると言えそうだ。
・減収となった5行のうち肥後銀行を除き、熊本銀行、親和銀行、福岡中央銀行はふくおかFG、また北九州銀行も山口FG傘下の銀行であり、グループ傘下の銀行の収益が低迷しているのが注目される。
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