再審請求(7)~検察の違法を免罪する裁判所
前回に続き、接見禁止について書く。小室直樹の『田中角栄の遺言』(1994年、クレスト新社)から引用する。
最後に、戦後最大の政治家・田中角栄を葬った、あの暗黒裁判を分析し、日本の裁判制度がいかにデモクラシー裁判とかけ離れたものであるかを証明する。
デモクラシー裁判においては、状況証拠がいかに揃おうと、確定的証拠がなければ、絶対に無罪である。デモクラシー裁判の最大の目的は、国家という巨大な絶対権力から国民の権利を守ることにあり、裁判とは検事に対する裁判である。検事は行政権力の代理者であって、強大このうえなき絶対権力を背景にしている。だから、仮に証拠そのものが確実であったとしても、証拠を集める方法において少しでも法的欠点があれば、これも無罪。これが、デモクラシー裁判の考え方である。そうしなければ、もう恐ろしいこと限りない。国家権力から国民を守りきれないではないか。
「証拠を集める方法の法的欠点」とは、ロッキード社副社長のアメリカにおける免責での証言や、弁護士の反論を許さないこと等である...(⇒つづきを読む)
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