(株)博多座(福岡市博多区、芦塚日出美社長)は、1999年6月に「柿葺落大歌舞伎」で開場し、今年の6月公演「六月博多座大歌舞伎」(6月2日~26日)において丸15年を迎える。初日にあたるきょう(2日)、昼の部開演前に、博多座2階エントラスホールで「博多座開場15周年記念式典」が行なわれた。式典に参加したのは、博多座代表取締役社長の芦塚日出美氏、福岡市副市長の中園政直氏、大歌舞伎出演俳優、坂田藤十郎丈、中村梅玉丈。
芦塚社長は、来賓、来場者たちへの感謝を述べた後、博多座という名の劇場が博多で産声を上げた明治7年に遡り追って劇場の歴史を簡潔に説明、40年ほど前に閉館となったものの、25年前(1972年)、当時の桑原福岡市長、地元関係者、東京の演劇界が一丸となって博多座の復活に向けて活動を行ない、15年前の博多座開場を実現させた経緯を語った。そして、「これからも今までどおり創業理念を守り、良い演劇を上演することで地域に貢献、さらに国際的にも情報を発信していくことのできる演劇の一大拠点地となるべく努力を続け、地元住民に愛される劇場づくりを目指していきます」と語った。
続いて、中園福岡市副市長が挨拶。博多座が延べ750万人の演劇ファンを全国内外から動員した業績を称え、「今後博多座が20周年、30周年を迎えられるよう、福岡市としても引き続き支援をしていきます」と述べた。
15年前にこけら落としを行なった坂田藤十郎丈は「懐かしく、そして大好きな博多座にまた来ることができて大変嬉しゅうございます。15年前訪れたとき、毎年来たいと思ったほどです。今回は、皆さんに初めてご披露する芸もございます。今後とも博多座が大入り満員となりますよう願っております」と来賓として15周年に対する祝辞を述べた。
エントランスには多くのファンが駆けつけ、式典を見守った。芦塚社長、中村副市長、坂田藤十郎丈、中村梅玉丈4名の手で酒樽に木槌が打ち下ろされ鏡開きが行なわれた後、中村梅玉丈の音頭で手締め(一本締め)が行なわれ、式典は終了。来場者に、鏡開きの祝い酒が振る舞われた。
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