一般人をも巻き込む激しい抗争を繰り広げてきた暴力団、道仁会(久留米市)と浪川睦会(旧・九州誠道会、大牟田市)。福岡、佐賀、長崎、熊本の公安委員会は、2012年12月に全国初の指定となった両団体への「特定抗争指定」を延長しない方針であることを発表した。6月27日午前0時をもって指定解除となる。両団体は、今年5月、福岡県警本部に対し、今後抗争を起こさないとの宣誓書を提出。12年12月以降の1年半、抗争事件を起こしていないことなどが考慮された。
福岡県警によると、両団体の県内勢力は、12年12月末時点で、道仁会が構成員340名、準構成員120名の計460名。浪川睦会が構成員180名、準構成員80名の計260名となっている。「特定抗争指定」では、公安委が定める警戒区域内において、組事務所への立ち入りや5人以上集まることが禁止される。厳しい規制に追い込まれた末のやむを得ない抗争終結ではないか――。一般人が巻き添えとなった悲惨な事件の記憶が残る住民からは、不安の声が上がっている。
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