<メンテナンス市場開拓が狙い メガソーラーへ参入>
リフォームでマンション管理に付加価値を与える一方、新規事業として取り組み始めたのが「メガソーラー」による太陽光発電だ。元来、管理する物件にはオール電化が多く、東日本大震災を契機に「万が一に備えてライフラインの確保に少しでも貢献できれば」との思いがメガソーラー参入に駆り立てた。
同社は一級建築士事務所を持ち、特定建設業登録も行なっていることから、手始めに東区と岡垣町に「ミニソーラー」を自社で施工。設備構造やシステム、発電効率、採算性などの実証データを検討し、「これならいける」とメガソーラー発電に乗り出した。
田川市に1万3,000坪と5,000坪の用地を確保し、2カ所で4メガの発電設備を今年夏をメドに完成させる予定だ。1期工事は完了し、0.5メガの発電を始めている。
また、唐津市にも3メガの設備を計画しており、すべてが完成すれば合計7メガと九州最大級のシステムを持つことになる。
「設備は台座やパネルの設計施工から、パワーコンディショナーの設置まですべて自社で行なえるのが強みです。ただ、売電を事業にするのではなく、良い物を安価でできる態勢をつくり地域に貢献する。言わば地産地消です。むしろメガソーラーが増えてくると、メンテナンスが必要になってきますから、今後はそちらを手がけていこうと考えています」(樫山社長)。
発電設備を所有することで、新たな管理項目に目が向けられ、それらを1つひとつ積み重ねることで情報が蓄積される。それはマンション同様にノーツに履歴を残せるはずだから、メガソーラーについても高い管理ノウハウを構築していこうということだ。
売電価格は下落傾向にあるようだが、設備数は確実に増えていくはずだから、メンテナンスには大いに期待できると思われる。
(了)
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<COMPANY INFORMATION>
代 表:樫山 司
所在地:福岡市中央区天神5-10-11
設 立:1978年12月
資本金:3,000万円
TEL:092-781-7770
URL:http://www.community-service.co.jp/
<PROFILE>
樫山 司(かしやま・つかさ)
1984年、東海大学工学部経営管理学科卒業。85年、新生ビルサービス(株)入社。92年、同取締役就任。96年、(株)コミュニティサービスへの社名変更、代表取締役に就任。
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