脊振の自然を愛する会(福岡市早良区、池田友行代表)の池田代表は、写真をこよなく愛するアマチュア・フォトグラファーでもある。背振の環境保全活動を行ないながら、美しい自然の数々をカメラに収め、写真集「脊振賛歌」を発行した。続編が待たれるなか当連載ではフォトエッセイとして、背振の魅力を紹介する。
<ヤマツツジ 和名:山躑躅 ツツジ科>
脊振山系では5月初旬に咲くミツバツツジの時期が一段落して、梅雨に入ると山は遅咲きのヤマツツジが咲き始めます。オレンジ系の低木の花で、縦走路で良く見かける事が出来ます。この花が咲いている時期は梅雨の季節ですので、ガスがかかった山で明るく輝いている花に魅力を感じます。花は小ぶりで、ミヤマキリシマよりも少し大きいくらいです。
私の家内の友達は、「ご主人は雨の日に山に行くなんて変わっていますね」と言います。ですが、感動的な写真を撮るのには、雨の日こそ最高です。植物は本当に生き生きとしています。晴天の日に山に行けば快適ですが、写真としては花や被写体には影が出来るし、写真としてあまり魅力はありません。風景写真としては少しでも雲が浮んでいる方が、写真としては引き立つものが写せます。
梅雨時分こそ幻想的な光景との出合いがあります。但し、機材を濡らさない様に最大の注意をします。特にデジカメは濡れると故障しますので。
タオルを余分に持ち、防水の袋にカメラを入れてザックにもレインカバーを掛けての撮影となります。
『イチゴ摘み山道(やまみち)歩きヤマツツジ 今は盛りと鶯の声』
―やまぼうし―
俳号は、ひらがな表記にしてみました。
【ヤマボウシ】
<池田友行氏プロフィール>
福岡市早良区在住。1944年3月生まれ
西南学院大学ワンダーフォーゲル部OB。ソニーマーケティング(株)退職後、2008年より早良区と共働で、脊振山系道標設事業や脊振清掃登山に取り組み、中心的役割を果たす。
福岡市早良区の野河内渓谷整備に従事中。
「脊振の自然を愛する会」代表(会員100名)
早良区役所主宰の『早良みなみ塾』自然環境分科会代表
写真集『脊振讃歌』著者
各地で写真セミナー開催、『西日本新聞フォト随想』掲載。
西日本新聞 「風」に、脊振での活動が紹介される。
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