18日、福岡県議会6月定例会で、今年4月に行橋市で行なわれた補欠選挙に初当選した堀大助県議(緑友会)が一般質問を行なった。弁護士の経験がどのように活かされたのか――。
――初の一般質問、感想は?
堀大助氏(以下、敬称略) やってみて思ったのは、知事や県の執行部の取り組んでいる施策について、議員個人の立場から直接聞ける重要な場であるということです。たとえば医師免許を持った議員さんであれば医療問題について切り込めるし、僕みたいな弁護士であれば法律問題や法教育という視点を提供できます。自分の専門分野や独自の視点を議会に反映させていくことができるという点で意義があると感じました。
――今回の一般質問で取り上げた、法教育、京築地域振興の取り組み、公衆無線LANの整備について手応えは?
堀 京築地域の振興について、東九州自動車道の椎田南IC~豊前IC間の開通遅れなど交通インフラの懸案事項などを上げました。答弁は、要約すれば「今までも頑張ってきたし、これからも頑張っていく」という主旨でしたが、京築地域について議会の場で知事本人の口から話してもらうということの意義は小さくないと思います。改めて意識してもらう機会にもなりますから。もちろん、福岡県全域のことを考えながら、というのが前提です。
公衆無線LANの整備は、外国人観光客の呼び込みに絡めた質問です。日本を訪れた外国人観光客の多くが、無料公衆無線LAN環境の整備が進んでいないことに不満を感じています。4月に新設された観光物産振興課に具体的な取り組みを提示し、スピードのある動きをしてもらうねらいがありました。
そして法教育ですね。私たちは法のなかで生きているのですから、法学部に入ってからようやく学ぶのではなく、公教育の段階で学べるようになるべきです。政治の分野への意識も変わるでしょうし、主権者意識が高まって低投票率の改善にもつながることが期待できるでしょう。また、現状の法教育は三権分立など公法領域に偏っていますが、日常生活のなかにあるルールを学ぶということ、私法領域の充実が、規範意識を持った人間を育てるという観点からも必要であると考えます。たとえば子どものけんかで怪我させて相手が失明したらどうなるか、それは法問題になります。何をしたらどういうサンクションが待っているのか知っておくことは、昨今問題になっているネットいじめや覚せい剤使用などを未然に防ぐこともできるでしょう。
――今後の抱負は?
堀 いろんな分野に興味を持って臨みたいと思います。とくに自分の専門分野や、専門性の高い分野をつくっていき、県政発展のために頑張っていきます。
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