<不動産・空間プロジェクトの仕掛け人>
空間・事業のプロデュースを手がけてきた(株)シェルフアソシエイツが、オフィスリノベーションを展開し、好評だ。同社の強みは、建築分野の実務とマーケティング分野の知識と経験にある。
代表取締役の坂口敬司氏は、自らを「不動産・空間プロジェクトの仕掛け人」と呼んでいる。一級建築士・一級建築施行管理技士でもあるが、最初の勤務先である(株)住友不動産では、主にマンション開発に携わった。その後14年間勤めた(株)電通九州では、JR博多駅の広告媒体開発やブランド化粧品ショップの空間設計・デザイン、店舗開発など数多くのプロジェクトを手がけてきた。長年の経験に基づいたメソッドにより、空間創造の分野とコミュニケーションプランニングの分野を融合した独自のコンサルティング手法を築いており、福岡では異色の存在と言っても過言ではない。
坂口代表のプロデュースは、「ソフトとハードを融合して実施までお手伝いする」のが特徴だ。具体的には、空間に関するものでは、家具什器開発、インテリア、建築、地域やまちづくりのケースなどスケールと幅が多様である。また、マーケティングやコンセプト開発、基本計画策定などの川上側のコンサルティングから、建築・内装インテリアの設計・デザイン、そして施設の集客企画や実施などの川下側までトータルに支援する。
<デザイン性と機能性を重視>
今回、オフィスや病院、クリニック、店舗のリノベーションに乗り出すにあたって、坂口代表が重視したのがデザイン性と機能性だ。
坂口代表は、「居心地良く、知的生産性が良くなり、コミュニケーションが良くなること」をコンセプトに挙げ、「企業の見た目、企業のインターフェースの良さをかたちづくることで、企業らしさを空間という切り口からお手伝いしたい」と語る。
化粧品会社などの店舗やショールーム、住宅の新築・リノベーションに熟達したノウハウで、快適なオフィス空間をつくり上げる。応接室や入り口、社長室など、お客さまや取引先など外部の人が接する「企業の顔」を中心にした部分的なリノベーションからオフィス全体まで、多様なニーズに対応している。小規模なものでは12坪3人規模のオフィスから、ビルのワンフロアを占める50人規模のオフィスまで手がける。オフィスだけでなく、クリニックのホールや受付・診療室のリノベーションにも実績がある。
リノベーションに取り組み始めると、坂口代表自身がニーズの大きさを実感したという。「うちのオフィスを見て、『同じような感じにしてほしい』と求めるお客さまがいらっしゃるように、経営者の皆さまが従来のオフィスに飽き足りなくなっているのを感じます」(坂口代表)。
演色性の高い要素を、オフィスに取り込んでいる。壁を含め素材の使い方を工夫し、ガラスや木目を無機的な空間に取り込んでいる。照明も、LEDやダウン型を使って、演色性の高い照明を実現。カラーコーディネイト、デザイン性にも工夫を凝らす。「オフィスらしくないオフィス」の誕生である。
(つづく)
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<COMPANY INFORMATION>
代 表:坂口 敬司
所在地:福岡市中央区赤坂1-14-22 センチュリー赤坂門ビル4F
設 立:2010年5月
資本金:950万円
TEL:092-714-7001
<PRESIDENT PROFILE>
坂口 敬司(さかぐち・けいし)
熊本県生まれ。九州芸術工科大学大学院修士課程修了。1級建築士、1級建築施工管理技士。(株)住友不動産、(株)電通九州を経て、2010年独立し(株)シェルフアソシエイツを設立。代表取締役を務める。12年4月から九州大学知的財産本部(産学連携センター)客員教授にも就任。
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