こうした改革により、2013年時点で、アウトバウンドの比率は5%まで減少。アウトバウンド型からインバウンド型への営業手法の切り替えが奏効し、売上高は上昇。14年3月期の売上高は288億円となった。売上高の約9割を化粧品が占め、残り1割を漢方・OTC医薬品が占めた。
日本のスキンケア市場は約1兆円市場といわれる。日本は人口の割にマーケットシェアが大きいとされ、右肩上がりの時代が長かった。しかし、07年のリーマンショック以降、パイは縮小。それ以降、横ばいの状況が続いている。
大手スキンケア企業は、1企業で複数のスキンケアブランドを保有するほか、1ブランドで2ケタ、3ケタの商品アイテムをラインナップしている。一方、同社は肌の悩みに特化した基礎化粧品『ドモホルンリンクル』の1ブランド8アイテムのみで展開している。化粧品ブランドの売上高をアイテム数で割ると1アイテムで約30億円の売上を上げていることになる。
同様に、上位企業のブランド売上をアイテム数で割り、1アイテムあたりの売上高をはじき出すと、数億円という企業がほとんどで、30億円という数字は群を抜いて高い。この背景として、ほかのスキンケアメーカーとは違うやり方で事業展開していることが挙げられる。
(つづく)
【柚木 聡美】
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