(3)再建に長瀬産業が名乗り
2011年8月、会社更生手続き中の林原のスポンサー企業に、入札の結果、長瀬産業に決まった。12年1月27日に更生計画が確定したことを受けて、2月1日、林原が存続会社となり他の2社(林原商事、林原生物化学研究所)を吸収合併。 2月3日、長瀬産業は支援総額700億円のうち150億円を拠出して、全株式を取得し完全子会社化した。新会社の資本金は75億円。取締役7人のうち長瀬氏を含む4人を長瀬産業から派遣した。
11年2月に会社更生法の適用を申請した林原は、翌年の3月26日に一連の更生手続きを終えて、長瀬産業が100%出資するバイオ企業として生まれ変わることにになった。
長瀬産業からの700億円の出融資やJR岡山駅南の土地(8万8,000m2)をイオンモールに約200億円で売却するなどにより、負債総額約1,400億円に対し、弁済原資約1,300億円を確保。弁済率約93%と会社更生法下では異例の高水準となった。
12年3月に林原を子会社化した長瀬産業単体の11年3月期当期純利益は76億円、連結は128億円だったが、14年3月期の当期純利益は59億円、連結は116億円といずれも減少している。林原への700億円の出融資はほぼその10年分にあたり、長瀬産業にとっても林原の買収が吉と出るか凶と出るか大きな賭けとなりそうだ。
(つづく)
【北山 譲】
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