同社には1日に平均で数千件のコールがあるが、「お客様をお待たせしないこと」を原則に、2コール以内で出ることを徹底している。同社では「お客様プリーザーはただマニュアル通りに説明し、注文を受ける、質問に答えるだけの仕事ではない。何気ない言葉の背景まで気を配り、対応することを心がけている」と説明する。
たとえば、顧客から「化粧品の使い方がわからない」と言われた場合、手順や使用量などの使い方がわからなかったための一言かもしれない。または、使ってみたが十分な効果が実感できなかったために、より良い使い方を教えてほしいという意味で出た言葉かもしれない。お客様プリーザーは、会話の流れやちょっとしたニュアンスを感じ取ることでより、顧客に満足してもらえる対応を心がけている。
同社では、お客様プリーザーが顧客情報を書き留める専用の紙を「しおり」と呼んでいる。購入履歴をはじめ、誕生日や家族構成といった個人情報、電話対応時に話した購入者の肌の状況、相談内容などを手書きで作成。顧客情報として、どの担当者でも即座に対応できるように、手書きしたものをそのままデータ化している。
手書きにこだわって記録しているのは、テキストデータだと表現しにくいことも、手書きであれば残しやすくなるからだ。顧客1人ひとりに対して、担当のお客様プリーザーが付いているわけではないため、文字に感情を込めることで、前回のやり取りをできるだけ正しく引き継ぐことを目的としている。
2014年3月期でもインバウンドが54%となるなど、インバウンドによる電話販売が半数を占めていることについて、西川社長は「お客様プリーザーに直接相談したいと思う顧客が多いため」と分析する。細かな部分にも気を配り、どのお客様プリーザーでも変わらない対応をすることが、同社の売上を支える要因の1つとなっている。
(つづく)
【柚木 聡美】
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