6日、一般財団法人 防災検定協会(東京都千代田区、平野啓子理事長)は、第2回となる「ジュニア防災検定」を東京、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡の全国6会場で開催した。福岡会場は、福岡市中央区のアクロス福岡。防災意識を定着させることを目的とした問題に、受験した子どもたちは熱心に取り組んでいた。昨年11月からスタートした「ジュニア防災検定」は、事前課題、筆記試験、事後課題の3つのステップを通して、日常から防災と減災に深い関心を持ち、意識を高め、自分で考え判断し行動できる「防災力」を身につけることを目的としている。
福岡会場の試験官を務めた同協会・調査役の岩永正雄氏は、「親子で防災を話し合うきっかけにしていただきたい」と話す。共働きの家庭が珍しくない今、災害発生時に子どもと親が別々に行動せざるを得ない状況は十分に起こり得る。「東日本大震災では、東京の帰宅難が問題になりました。子どもと約束した場所で落ち合うようにするとか、子どもの避難先を把握しておくことなどの備えが大切です」と、岩永氏。「我が家の防災対策」などをテーマにした事前課題は、親子で話し合いながら取り組む。
受験した小学5年生の保護者からは、「災害が起きた時のことを話し合う良いきっかけになった」という感想が聞かれた。筆記試験を終えた子どもたちには事後課題が与えられた。こちらは自由研究方式となっており、防災マップや作文、ポスターなど、さまざまなかたちで提出することができる。日頃、意識しにくい非常時を身近に考えさせる良い機会になるのではないだろうか。「ジュニア防災検定」は、一般受験のほか、地方自治体、地域、学校、塾などを対象とした団体受験も受け付けている。
【山下 康太】
▼関連リンク
・ジュニア防災検定ホームページ
・「ジュニア防災検定」が11月にスタート~(財)防災検定協会
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