任期満了にともなう福岡市長選挙の日程が、11月2日告示、同16日投開票のスケジュールとなることが決まった。約4カ月後であるが、現職の高島氏を含めて、いまだ正式な出馬表明を誰もしていない。そうしたなか、元自民党副総裁の山崎拓氏が7日に開いた政経セミナー(政治資金パーティー)に、噂の3氏が出席した。
3氏とは、前福岡市長の吉田宏氏、福岡大学教授の木下敏之氏、福岡市議会議員の北嶋雄二郎氏。いずれも市長選出馬が噂されており、吉田、木下両氏は、前回市長選でも高島氏と戦っている。現職・高島氏への推薦がすんなり決まらないという自民党福岡市議団の内情を知ってか、色めき立った各メディアが大挙して取材に駆けつけていた。「麻生太郎さんにべったりの高島市長のおかげで、ずいぶんと市外の人間たちに(利権を)もっていかれているようだ。福岡の市議団はもちろんのこと、引退したとはいえ、拓さんも面白くないはずだ」(某福岡市議)。セミナー終了後、山崎氏と3氏に取材が殺到するものの、一様に市長選に関するコメントは避けていたようだった。
前回の市長選では8人が立候補し、票が割れたところで高島氏が競り勝つという内容だった。乱立で票が割れれば現職が有利になる。この轍を踏まないためにも、水面下で綱引きが始まっているのかもしれない。
【山下 康太】
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