2013年4月に全国初の取り組みとしてスタートした「北海道食品機能性表示制度(ヘルシーDo)」。消費者が健康食品や機能性食品を適切に選択できるように、北海道で製造された食品の機能性を北海道が認定するという独自の制度だ。スタートして1年半が経過し、課題もみえてきた。
写真の商品は、ヘルシーDoに認定された『オリゴノールウォーター』。北海道をかたどった認定マークの下に、「この商品に含まれるオリゴノールについては『健康でいられる体づくりに関する科学的な研究』が行われたことを北海道が認定したものです」と記載されている。また、「特定保健用食品と異なり、消費者庁による認可を受けたものではありません」や「多量摂取することで疾病が治癒したり、より健康が増進できるものではありません」という表示もある。これらの表示により、消費者が誤認しないように工夫している。
ヘルシーDoでは、機能性成分の効果効能は表示できない。あくまでも、商品に含まれる機能性成分について「科学的な研究」が行われたという事実を認めることにとどまる。
"中途半端な表示内容"という声もあるが、認定のハードルは決して低くない。機能性に関するヒト介入試験に基づく論文が、複数の専門家による査読つきの学術論文誌に掲載されていることが認定基準となる。しかも対象論文は、病者を対象としていないこと、ヒト介入試験が日本国内で実施されていることなどが要件だ。さらに、商品に含まれる成分と試験に用いた成分の由来が同じで、同等程度含まれることも求められる。
地域産業の活性化という目的から、北海道で製造された商品であることも重要な要件としている。
北海道は食品の一大産地として「美味しい」などの既存イメージがある。ここに新たな付加価値として健康訴求を行うことで、付加価値の見える化や商品の差別化を狙う。
北海道庁は毎年5月と11月に、ヘルシーDoへの申請企業を募集している。過去2回の募集により、11社18品目が認定された。今年5月の募集では、10社10品目の申請があった。8月頃には結果が公表される見通しだ。
(つづく)
【柚木 聡美】
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