製薬会社に対する信用が大きく揺らいでいる。2013年のノバルディス ファーマ社がディオバン臨床試験のデータ改竄(ざん)を行った問題に引き続き、14年、武田薬品が高血圧症薬「プロプレス」の大規模臨床研究のデータを改ざんしたことが明らかとなった。自社で開発した高血圧治療薬の効用を誇大して広告し、世間を欺き自社の利益に繋げた両社の罪は重い。国立病院機構の院長として臨床試験の仕組みに精通する九州がんセンターの岡村健院長は、日本の医師主導型臨床試験は製薬会社へ経済的援助を依存する仕組みに拘束されていると指摘。これを解決しないことには、また同様の事件を繰り返すであろうと警告している。
ノバルティス ファーマ社や武田製薬社員による研究データ改竄の根は深い。問題を起こした会社や社員を制裁するのは当然であるが、それだけでは根本的解決にならない。このままでは同様の事件は必ず起きる。それは、現在の『医師主導型臨床試験(※)』の仕組みが問題だからである...(⇒つづきを読む)
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