メールでの問い合わせ

住宅関連ニュース

2010 年度の民間住宅着工戸数は83.1 万戸と予想

2010年4月23日 11:26

 建設経済研究所が4月20日に発表した「2009 年度の住宅着工戸数」は、前年度比△25.8%の77.1 万戸であった。一方の「10 年度の住宅着工戸数」は、前年度比7.8%増の83.1 万戸と予測されている。
 08 年の世界的金融危機を契機とした景気低迷により、09 年度も所得・雇用環境に大きな改善は見られず、このため09 年度4‐2 月(11 カ月間)の住宅着工戸数1は71.0 万戸にとどまり、前年同期比27.0%の大幅な減となった。不況による供給事業者のマインド低下などを原因として「貸家」「分譲」の落ち込みが顕著である。ただし、年度末にやや持ち直しの動きがあり、マンションに需給バランスの改善傾向が見られるなど、一定の住宅取得需要は継続しているものと推察される。
 10 年度は、住宅版エコポイントの導入といった国や自治体の住宅取得支援策の効果もあり、住宅取得マインドはある程度回復に向かうとみられる。一方で供給・需要マインドに大幅な回復は見込めず、価格が割安な中古市場への需要流出も考えられることから、着工戸数の回復は限定的に留まり、引き続き低水準で推移すると予想される。
 国や自治体の積極的な住宅への補助や助成がより活発化し、エンドユーザーにとって有益であることをアピールしていくことが、住宅着工活性化の鍵ではないだろうか。

 【河原 清明】


ニュース一覧
| 2010年4月13日 14:32
| 2010年4月 2日 13:27