塩の新たな表示ルールに生き残りを賭ける
<塩のホットスポット『Gala青い海』>
企業存続のためにはコストダウンが大きな課題ですが、原油の高騰によって包材や燃料費が値上がりし、ここ数年はずいぶん泣かされてきました。流通事情に押されて値上げもできず、中小企業は辛酸をなめてきたはずです。
昨年は弊社も3,000万円/月の燃料費を消費しました。リーマンショックで高騰に歯止めがかかったとはいえ、このまま高値安定が続けばコストを吸収するのに5年はかかるでしょう。こうしてメーカーが衰退すれば、流通もすたれて共倒れになるのは目に見えています。打開の道をさぐるときに来ていると思われます。
弊社は05年12月、読谷村に海と塩の体感スペースと称して『Gala青い海』をオープンしました。同施設の敷地面積は4,200坪。レストランや喫茶店も完備し、読谷村の海水塩を用いた塩アイスや塩せんべいが食べられます。体験スペースでは、塩づくりはもちろん、陶芸やガラス細工などの体験施設も併設しています。今では毎年約9万人が施設を訪れるほどになりました。また2月からはカルチャースクールも開講します(プログラム:http://www.gala-aoiumi.com/?p=595)。
近くには、世界遺産の座喜味城跡や伝統工芸の窯元(やちむんの里)、歴史資料館、リゾートホテルなども数多く点在していますし、体験施設のほか、本格的アメリカンピザ、琉球創作料理、自家製アイスクリーム、塩せんべいなど味覚体感も味わうことができます。
このように、マス媒体一辺倒に頼るだけでなく、観光施設を通じて、未来ある子供たちに伝統文化を伝承してもらい、パイロット的な情報受発信の拠点として活動していきたいと思っています。
【文・構成:田代 宏】
▼関連リンク
青い海ホームページ