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健康ビジネスのキー・パーソン~エス・エフ・シーグループ 代表取締役会長 島田 修 氏(2)

2010年1月13日 08:00

エス・エフ・シーグループ 代表取締役会長 島田 修 氏
日本伝承医学の復活を目指す

<日本には日本の医療を>
 中国には中医学があり、インドにはアーユルヴェーダ医学、オランダには蘭学、欧州に行くとホメオパシーと呼ばれる伝統医学がある。チベットにはチベットの民族医学がある。このように、歴史のある国には「伝統医学」というのが連綿と息づいている。日本には神代の国から続いたものすごい歴史があるにもかかわらず、独自の伝承された医学が残されていないのです。
 実はわが国の治療は、過去においてはすべて無料でした。お金は受け取りません。光明皇后以来、すべてがボランティアでした。弱った人を助けるという精神が各地に広がるなかで、日本独自の組織文化を保ってきたのです。
 だから私は、日本人のための日本独自の医学を復活させることが助け合いの精神を今一度見つめ直すチャンスだと思っています。それこそがわが国を支える組織文化の基ですから――。
 人間が最も困るとき、それは、何といっても「命の危機」に瀕したときです。具体的にいうと、病気です。日本人は、道徳という概念をそのまま生活のなかで学びあってきたわけです。そのことが日本のすばらしい民族性、すなわち組織文化を養ってきたと私は考えています。それは、ボランティアが最も発達した国である日本独特の、四季に親しんだ、非常に繊細な日本の「こころ」を生んだということでしょう。だからこそ、日本にしかありえない文化というものが育ったのです。それは、自然豊かな日本のなかで初めてできたことで、それをマルコポーロが『東方見聞録』で書くのです。皆さんよくご存知の「ジパング伝説」です。
 「質素ななかに豊かな自然の恵みを受けて、こころ豊かに生活している民族がいた。それは私たちが求めた理想世界であった。その国をジパングと呼ぶ」と書いてあります。そして、それを読んだアインシュタインが日本への旅愁を誘われて実際に日本を訪問し、しばらく滞在の後、彼は母国へ帰って世界にメッセージを送るのです。
 「人々は戦いに疲れるときがくる。そのときに、世界は一人の盟主を挙げなければならない。その盟主になる国は、過去の非常にながい歴史を持ち、さまざまな歴史を超えたすばらしい格式を持った国でなければならない。世界の文化は、アジアにはじまり、アジアに帰る。それはアジアの後方日本に立ち返らなければならない。われわれは神に感謝する。日本という国を残しておいてくれたことを」。こういっています。
 これが日本のあるべき姿だったのです。この国が世界を救うのだと、アジアに文化の発祥があり、アジアの盟主である日本に立ち返らなければならないといっているのです。しかし皮肉にも、彼が発明した原子爆弾が、わが国に落とされることになったのですが――。おそらく彼は相当に心を痛めたことでしょう。
 私は、今の日本の混沌は、アメリカの占領政策に起因するところが大きいし、またそれを容認した日本自身も悪いと考えます。とはいうものの、当時としては不可抗力でやむをえなかったわけですね。やはり彼らのほうが一枚も二枚も上手です。戦略家としては当然のことをやったにすぎません。食べ物から医療から、文化、教育まで根こそぎに組織文化を放棄させられたわけです。彼らは見事にやってのけたわけです。ほぼ30年前に、台所の革命は終わっています。今やわが国の食卓には、カップラーメンからチルド系の食品が氾濫しています。
 にもかかわらず、その後アメリカは1977年に『マクガバン報告』を出して日本食を理想の食品として高く評価し、自国の食生活の改善を図ることでがんによる死亡者を激減させています。

(つづく)

【聞き手、文・構成:田代 宏】

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