アンチエイジングをコンセプトに高齢層にアピール
林兼産業(株)(山口県下関市、電話:083-266-1191)は弾性繊維を豊富に含むカツオ動脈球を原料にした海洋性エラスチンペプチド『カツオエラスチン』を扱っている。エラスチンとは、皮膚の真皮やじん帯、腱、血管壁など伸縮性の必要なからだの器官にひろく含まれている構成成分で、コラーゲン同様に細胞外で働く繊維状のたんぱく質で弾性がある。組織に柔軟性を与える成分とされ、美容業界などで注目されてきた。さらに食経験のある原料として安全性にも定評がある。また同社は、高齢者用ソフト食『ソフミート』も開発しており、2月9日~10日まで東京ビッグサイトで開催されている医療・介護の「メディケア・フーズ展」(UBMメディア主催)にも出展している。同社機能性食品部長の清木雅雄部長に話を聞いた。
<高齢者ソフト食『ソフミート』>
また弊社では、高齢者用のソフト食『ソフミート』の開発も手がけています。黒田留美子先生(財団法人 潤和リハビリテーション診療研究所・主任研究員)の監修で2年前から販売を始めました。現在、高齢者介護の現場では、老々介護の現実が人間性の尊厳までも損ないはじめているような気がします。病院に行けばすぐに胃に穴をあけてチューブで栄養素を送り込む。いろいろな事情によるのでしょうが、やがて動けなくなると病院から追い出されてしまう。食の尊厳がまさに失われつつあります。最後のときぐらいしっかりとした食事を摂らせて上げたい。そういう思いからスタートした事業です。人間の尊厳を保つために、これからも機能(栄養、味、保健)などのクォリティを上げ、ヒトにやさしい食品を多く提供したいと考えています。
【文・構成:田代 宏】
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