(株)健やか総本舗亀山堂代表 小坂 達也 氏
以前、「ネット通販で天国と地獄を見た男」として紹介した(株)健やか総本舗亀山堂(本社:長崎県時津町)の小坂達也氏は、かつて活用法がほとんど知られていなかった「にがり」に着目し、一時はインターネット通販で空前のブームを巻き起こした。現在では新商品開発にも取り組み、また長崎県の美男・美女や看板従業員、夢に向かってチャレンジしているといった様々な「人」を取材し紹介するNAPICO(Nagasaki People Information Communityの略)という情報サイトも立ち上げた。
若き日はプロアーティストを目指し、台風で傷んだ長崎の町を救うべく屋根工事会社を設立したりもした。やがて自分の為すことに物足りなさを感じ、過疎化する地元・長崎に何か恩返しできないかと考えて今の会社を設立。「長崎は産業に活力がない。若者も集まらない。自分たちのブランド化による経済活性化に対する意識がまったくない」と肌で感じた小坂氏は、地元にちなんだ「かまぼこ」の販売を10年間続けたが、赤字の連続だった。
そんな折、33歳になって知人より「にがり」を紹介された。塩をつくるときにできるもので「アトピーなどに良いらしい」という話を聞き、さっそくホテルやおみやげ店に置いてもらった。しかし、まったく売れなかった。そこで、当時市場を伸ばしつつあったネット通販を展開し、「にがり」による一大健康ブームを巻き起こした。その後、天国と地獄をくぐり抜けて現在に至る。
「人間の思考は時代とともに変わる。戦後は口より手を動かす製造業がもてはやされ、やがて口の方を動かすサービス業に軸足が移ってきた。今は『耳で聞く』こと、ニーズ(needs)ではなくウォンツ(wants)をつかむことが大事な時代だ」と小坂氏は言う。地域密着型情報サイトのNAPICOを始めたのは、長崎の地域活性化に一役買いたいということに加えて、情報発信で人を集めて新たなビジネスモデルを確立することが念頭にあるようだ。
地元・長崎を愛する小坂達也氏の挑戦が地域活性化につながることを期待したい。
<(株)健やか総本舗亀山堂>
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