奈良県薬務課は2日、健康食品と偽って販売されていた無承認無許可医薬品『パワー・カーン』を販売していた県内の業者に対し、薬事法違反に当たるとし、当該製品の販売中止と販売先からの回収を命じた。
同製品は昨年、埼玉県薬務課が行なった買い上げ調査の際、インターネット経由で買い上げられたもの。医薬品成分である「ホンデナフィル」が検出されたことから、奈良県薬務課に通報された。
販売先はすべて特定できており、埼玉県薬務課を含めて7件。奈良県薬務課によれば、「埼玉県以外の6人についてはすでに製品は服用された後」だったとしている。健康被害については今のところ連絡はないが、服用当時に身体に不調があったかどうかについては「現在確認中」とする。
ホンデナフィル成分を含有したニセ薬は、これまでにもたびたび販売されて問題を起こしてきた。ホンデナフィルはバイアグラ成分であるクエン酸シルデナフィルに似た構造を持っており、同様の作用を示すことが実証されている。シルデナフィル成分を含んだニセ薬としては1月18日既報の『メンアップ』がある。
<報道発表資料>
「医薬品成分が検出された健康食品について」(奈良県ホームページ)