■情報源はパッケージの表示と広告文章だけ
私は食品メーカーやスーパーなど小売業を顧客として、 食品表示(原材料、栄養など)のデータ作成や根拠資料チェックなどを主な仕事としています。 各地で食品表示に関する講演を行なっていることもあり、何度か一般消費者の方から「品質表示のプロの立場として、商品の選び方を教えて欲しい」と言われたこともあります。
確かに、私もスーパーなどで商品を選ぶ際には、表示内容や広告をよく見ます。文字だけから読み取ることに限界はあるものの、その内容の良し悪しについて推測を立てることはできます。
このたび、当コラムにおいて「日ごろ品質表示を仕事とする立場として、よい健康食品を見分ける方法はあるのか?」との問いについて、 私なりの経験から少しでもよい商品を見つけられる方法について、まとめようと思いました。
私自身は、医者にもびっくりされるくらいのアレルギー体質を持っております(検査の結果をみて、その病院に来た人のなかでワースト5に入る、と言われたことがあるほど・・・・・・)。喘息を引き起こすことも多く、また食事の好き嫌いも多いことから、表示義務のない外食やテイクアウト食品、通信販売に対して考えさせられることが多くありました。こうした経験から、表示義務のない販売シーンにおいても、食品の表示をもっと開示してほしいと思い、この仕事を始めるきっかけともなったのです。
消費者にとって商品パッケージ表示やチラシなど、広告に書かれていることは、商品を選ぶうえで数少ない情報源です。その表示や広告をどのように読めばいいのか、当コラムでお伝えすることにしましょう。
(つづく)
<プロフィール>
川合裕之(かわい ひろゆき)
香川大学卒業後、明星食品(株)に就職。営業職のかたわら、エリア向け商品の開発にも携わる。独立後、03年に(株)ラベルバンクを設立。食品表示の視点から安全性・機能性に関するコンサルティングを行なう。商品販売のためのプロモーションも手がける。
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