食物酵素の『寿草酵母』で知られる(株)寿草(鹿児島市城西、代表取締役:黒木義人)はこのほど、酸化処理を施さない伝統製法の出水産焼き海苔『味遊び』(半型10枚入り)を新たに発売した。同品は養殖海苔の主流であるスサビノリ種ではないアサクサノリ種を使用している。海苔といえば、耐性の強いスサビ種を酸で除藻・除菌しているのが一般的とされるが、『味遊び』は、除菌されていないためかカモメなどに食べられる被害に遭いやすいため、ノリ粗朶の上に二重に網をかけるなどの手間を施して鳥害を防いでいる。本来の海苔独特の歯ごたえと臭みのない風味があじわえる。
寿草では出水の漁師と協力してアサクサノリ種の養殖に着手、同品の上市にこぎつけた。失敗しながらのチャレンジだったが、「来年は量産化できるという確信を漁師たちと話していて確認した」という黒木社長。「ホンモノの伝統食を消費者に伝えたい」と意気込む。
海苔には本来、EPAやDHA、タウリンなどの栄養成分が豊富に含まれている。アサクサノリ種は味も本物。近く、鹿児島のホテルで試食会も行なう。