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民主党 副幹事長 参議院議員 山根隆治氏(1)【健康食品の表示問題を考えよう!(1)】

2010年4月27日 08:00

統合医療プロジェクト始動 健康食品も視野に


民主党 副幹事長 参議院議員 山根隆治氏 民主党・新緑風会・国民新・日本の山根隆治議員は2010年1月28日、参議院予算委員会で補正予算に関する総括質疑に立ち、統合医療に関する質問を行なった。統合医療に対する厚生労働省の担当窓口が、「漢方」「鍼灸」「柔道整復」「音楽療法」などの診療に応じて細かく分けられ、一本化されていない現状を指摘し、一本化の必要性を強調したうえで長妻昭厚生労働大臣の見解を質した。長妻大臣は、「国としても(補助金の交付という形で)これまでに蓄積されたエビデンスを一元化し、検証していきたい」と答弁。翌日、第174回国会の施政方針演説で鳩山首相は、『健康寿命を伸ばすとの観点から、統合医療の積極的な推進について検討を進めます』と宣言した。その後、厚労省は統合医療プロジェクトチームを発足、関係部署のヒアリングを進めている。いよいよ「統合医療」時代の幕開けが近づいた。(取材日:2010年3月17日)


統合医療は政府方針


 ――1月28日、山根先生の国会答弁で一躍統合医療にスポットが当たりました。これまでの経緯についてお聞かせください。

山根 かつて統合医療に関する超党派の議連があったのですが、日本医師会においては、本気でやる気がなくて機能しないために結局だめだということで、民主党のなかに議連をつくることになりました。
 代表は鳩山さんで、事務局長を牧先生がやられておりまして、いろいろなサプリメントとか、針とか灸とか音楽療法とか、委員会の下に作りまして、数ヶ月かけていろいろな業界の方を含め、関係者の方と勉強をして委員会の報告書をまとめたところで一段落したのです。ところが、昨年の衆議院選挙を前に、われわれは政治家なので、選挙になると選挙優先で活動を中断せざるを得ず、そこで活動が止まってしまったというのが事実でした。
 じつはその前に私の方では、小泉内閣のときに予算委員会で質問をし、TV中継で目立ったということもありますが、当時は小泉総理の答弁も前向きだったのですが、いま一歩踏み出すということはしませんでした。
 一昨年、舛添さんが厚労相だったころに、統合医療の予算付けをしっかりしてほしいと個人的に要望したことがありました。理解は示してくれましたが、結果的に予算は増えなかった。それで何とかしなくてはならないと思い、予算委員会でもう一度取り上げて質問したのです。
 そのときに自分の頭のなかにあったのは、統合医療では何が問題かということです。それは窓口がばらばらで、統合医療と一口にいっても受け付けてくれるところがまったくなかったので、まず窓口を一本化してもらうという点、また、もう1つはプロジェクトチームをつくって推進するべしということが念頭にあったので、この2つを提案しようと考えたのです。
 予算委員会の始まる前に、鳩山総理にも、統合医療について質問するので前向きな答弁を頼みますといいましたし、長妻厚労相に対しても統合医療の主旨を説明して、問題はこういうことですと、2点について具体的に説明して、「はいわかりました」ということになりました。
 答弁もうまくいって、これで風穴はあいたかなという気がしました。その翌日29日に、鳩山首相による施政方針演説があり、「統合医療の積極的な推進」ということがいわれましたが、これにあたってはやはり官邸のなかでも、事前にいろいろと議論がありました。
 結局、総理の決断でどうしても入れるということになったのです。たった1行ではありますが、実はこれはすごいことなのです。もう逃げられない、推進するしかないということになったのですから。
 今回は漢方に限られますが、1億だったものが10億円に増額されたということです。

(つづく)

【田代 宏】

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