2008年4月21日に公正取引委員会によって認定・告示された「食用塩の表示に関する公正競争規約」がいよいよ2年間の猶予期間を終え、明日21日から完全実施に移される。
同規約によれば、「健康・美容に関する効果」や「ミネラル」という言葉の使用が禁止される。また太古・古代・最古などの語も、その根拠が明確でないかぎり使用できなくなる(下表参照)。
食用塩公正取引協議会(東京都港区)の指導のもと、塩メーカー各社は2年をかけて表示ルールの規格化を図ってきた。会員は現在157社とスタート時の倍以上の数にのぼる。同協議会加盟社で正しい表示を行なっている商品には公正マークが付与されている。
協議会によれば、「表示の切替えを伸ばし伸ばしにしながら駆け込み加入した企業もあった」とし、「出遅れた会社には準備不足のところもある」という。
塩メーカーのなかには、地域で小規模に商売している家内工業的な零細企業も多く、「ルールだけ守っていればよい」として協議会に加盟していないところもある。法的拘束力はないものの、零細企業のなかには、表示に不備を生じる恐れのある企業もあるようだ。
「明日になって蓋を開けてみないことにはわからない」(同)とするものの、在庫処分や返品問題で小売店に混乱を招く可能性もある。
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食用塩公正取引協議会